今シリーズは10月に突入し、選手にとっては期末に向けて気合を入れ直す時期だろう。自らの立てた目標を目指し、ラストスパートとばかりの走りを見せてくれる。ファン目線でいえばそんな選手こそ声援を送りたくなるし、舟券妙味があるといえる。楽しみなシリーズが幕を開ける。

 シリーズの優勝戦線を引っ張っていくのは、ベテラン力を発揮し続ける江口晃生だろう。今年1月からの一般戦の優勝回数は、8月末時点で4回。10月に差し掛かる当開催は、SGボートレースクラシック出場のためには勝ちにこだわりたい1戦であることは間違いない。ビックレースの権利獲得というモチベーションに加え、昨年12月に優勝したレース場である蒲郡ということもあり、心については誰よりも充実している。加えて、近況のレース振りをみるとほとんど優出を外していないということから、技に関しても問題ない。心、技ともに揃え鬼神のような強さを見せつける可能性さえあり、優勝へ一直線に突き進む。
 円熟味のある走りでは柏野幸二も負けてはいない。大敗が少なく、最低でも中間着順で凌いでくる巧さが光り、勝機となれば簡単には手放さない。ボートレースの教科書に載せたいような走りだ。6月の津では4着1本以外を3連対でまとめ、優勝を飾った。江口同様、数多の経験を積んでA1級をキープしており、状況に応じた引き出しの多彩さに注目したい。レースは気象条件の変化に順応していかなければならないが、そんな時こそ信じるものは経験なのかもしれない。
 経験を武器とするベテランに打ち勝つとすれば、信念にまかせた勢いなのではないか。立ち向かう若手選手には、恐れることなく立ち向かう度胸が試されるが、その点で勝るのが、鶴本崇文船岡洋一郎だ。鶴本は伸びを重視したまくり、船岡はスピード差しや艇間を突きぬけるまくり差しを躊躇なく繰り出す。両選手とも蒲郡でのパフォーマンスの高さと、相性の良さを感じるので、今回も見せ場を作ってくれるに違いない。
 また地元からはテクニックの渡辺真至、スピードの永井源、爽快な攻めをする後藤陽介とタイプの違う3名に期待がかかる。どの選手も蒲郡は毎回気合の走りを見せてくれるだけに今回も目が離せない。やはりシリーズを盛り上げるには、地元選手の活躍が不可欠だ。
 実績でいえば、蜷川哲平坂口周出畑孝典の記念覇者達も目立つ存在だ。3人とも今期はA2。本来であれば、もっと上のステージで戦っていてもおかしくはないだけに、来期は是が非でもA1級昇格を果たしたいところ。期末まであと1カ月に迫った当シリーズはまさに正念場であり、どんな走りを見せるだろうか。
 最後に若手から福田宗平野中一平にも注目したい。福田は、前回ルーキーシリーズで見事優勝。ゲンのいい水面で活躍を誓う。野中は2017蒲郡フレッシュルーキーに推薦され、そろそろもう一段階別のステージに上がってもよい時期だ。まだ地元蒲郡での優勝戦の経験が無いだけに、蒲郡で奮起がみられるか。以上のような混戦模様なシリーズに乞うご期待。