G3の企業杯は優勝賞金が200万円と高額。それだけに、選手もハイレベルな面々が集結した。出場45選手の半数以上がA級であり、その内訳はA1が12名、A2が11名だ。また、B級選手も限りなくA2に近い実力を持つ選手があっせんされている。日頃の一般戦より接戦カードが増えるのが特徴だ。

 今シリーズはグレードレースということもあり、すでにドリームメンバーとその枠番が決まっている。1号艇の前本泰和は、1月の唐津周年を4コースからまくり差しで撃破。続く中国地区選手権(児島)は得点率トップ通過から堂々と逃げ切り勝ち。G1を連続優勝して絶好調だったが、好事魔多し。4月の唐津周年は、優勝戦でコンマ02のスリットオーバー。下期はG1を走ることが出来なくなってしまった。2年連続でのグランプリ出場、しかも、ひとつでも順位を上げて乗りたいだけに、賞金の高いG3戦はしっかりとモノにしておきたい。蒲郡は1年前の「e−じゃんカードカップ」を含む5度の優勝歴を誇る。
 2号艇の久田敏之は、優勝回数よりもアベレージを残すタイプ。2年連続で出場した昨年のダービー(平和島)は、4連勝から得点率トップ通過を果たしたが、準優勝戦で痛恨の勇み足をしてしまった。それでも、SGで通用することを全国にアピール。前期勝率も7点を楽々と超えている。
 3号艇は重野哲之。2011年にクラシックの代替開催として行われた東日本復興支援競走でSGタイトルを持っているが、4月12日に新たな勲章が加わった。史上20人目となる全国24場制覇を達成。39歳15日での到達は、従来の記録を塗り替え史上最年少記録を更新した。静岡支部の層が厚いためG1での活躍は減ったが、まだまだ地力は衰えていない。
 4号艇の坂元浩仁は、1月のびわこ、3月の宮島で2優勝。前期のアベレージも7点に迫っていた。今シリーズは地元を代表してドリーム戦にエントリー。持ち前のスタート攻勢で初日から大暴れを誓う。
 5号艇は吉田俊彦。かつてはSG初Vに近い男として期待を集めたが、近年は快音が届いていない。それでも、コーナーのキレ味は健在。蒲郡は2度のG1優出歴があり、水面相性は悪くない。
 当地で2度の優出と言えば片岡雅裕。3月に行われた「G1オールジャパン竹島特別」では6号艇で優出。思い起こせば、2013年10月の58周年でもファイナリストに名を連ねており、昨年7月のびわこ周年ではG1ウイナーの仲間入り。四国に現れた新星がグリーンのカポックからキラリと輝く。
 ドリーム戦からは漏れてしまったが、SGを制した歴戦の強者達が参戦する。SG4冠の市川哲也は、4月のマスターズチャンピオン(福岡)で準優勝。機力の差もありVには届かなかったが、改めて底力を魅せつけた。
 SG2冠の熊谷直樹は、今節の最古参。マスターズこそ予選落ちだったが、いまだにハイアベレージを残している。ひと昔の話になってしまうが、蒲郡では2000年5月にSGオールスターを勝っている。その時の当地オールスター優勝戦で6号艇から前付けに動いたのが山本浩次。この時は6着に敗れたが、SGは7優出2優勝。今期の適用はA2だが、通算64優勝を挙げている実力者だ。
 ビッグウイナーと言えばもう一人。2007年のダービーチャンプ・高橋勲を忘れてはならない。近年はA2に甘んじているが、コンスタントに優出を重ねている。モーターの出し負けさえなければ、A1に返り咲いても不思議ではない。
 他にもA1は2016年にヤングダービー(常滑)を勝った松田大志郎、2013、2017年にクラシック出場のVハンター村上純、オープンコースから堅実にさばく作間章、スピードターンが強烈な東本勝利がVを狙って虎視眈々だ。
 最後に愛知支部は、坂元以外にも広瀬聖仁谷本幸司渡邉俊介鋤柄貴俊樋江井愼祐が地元のプライドを懸けて戦う。