絶対的なV候補が不在。ベテランから若手まで実力派がずらりと集結し、梅雨空を吹き飛ばす激しい優勝争いが繰り広げられそうだ。新エンジン、新ペラ、新ボートになって約1カ月半が経過。そろそろデータもそろってきた。機力で狙ってみるのも面白い。誰が流れをつかむのか、見どころは尽きない。

 地元の坂元浩仁をシリーズリーダーに指名したい。新エンジンになってから早くも3回目の蒲郡でのレースを迎える。1回目のゴールデンウイーク開催こそエンジン出しに苦しんだが、続くGVでは6号艇ながら意地の優出を果たした。調整面でのアドバンテージは計り知れない。今年はすでに優勝が3回と、充実のシーズンを過ごしている。クラシック出場のためにも、地元でのレースは非常に大きな意味を持つ。スピード感あふれる走りでファンを魅了する。
 関東勢に豪華メンバーがそろった。梶野学志は2018年後期適用勝率は参加メンバートップの6.98をたたき出した。意外にも優勝は2016年8月の平和島以来、遠ざかっているが、当地はSG初出場を果たした思い出の水面でもあり、2014年5月にV実績もある。爆発的なスピードは、広大な水面でこそ生きるはず。シャープな走りから目が離せない。
 春先以降、村田修次が優出ラッシュ。ぐんぐん調子を上げている。圧巻だったのは5月の常滑だ。低調機を日ごとに仕上げると、優勝戦は2コースからインの山口達也を鮮やかに差し切り、今年2回目の優勝を手にした。レースセンス、経験値の高さは一般戦に入れば一枚上。迫力のコーナーワークは見逃せない。東京支部では7月からA1に復帰する福来剛はもちろん、SG2冠の長岡茂一牧宏次も底力は間違いなくA1クラス。一体、何人が優勝戦に勝ち上がるのか。期待が膨らむ。
 中澤和志は2006年の総理大臣杯(クラシック)制覇の実績を持つ。2016年以降、SGの舞台からは離れているが、存在感はまだまだ健在だ。今年2月の関東地区戦では伸びを中心に舟足を仕上げ、優出して3着。GT戦線でも力が通用することをあらためて証明した。切れ味鋭いスタート力を生かし、V戦線を大いに盛り上げる。
 山崎義明の安定感も際立っている。3期連続でA1をキープ。1月の戸田マスターズリーグを制すなど、円熟のハンドルワークに磨きがかかっている。柴田光は5期連続のA1こそ逃したが、当地は2016年5月にV実績もあり、相性は上々。エンジン出しにも優れ、攻め幅も多彩。大崩れは考えられない。
 近況の上昇度では、長岡良也が目を引く。2月の多摩川、4月の桐生、5月の丸亀と、今年に入って立て続けに3V。通算の優勝回数が7回だけに、充実ぶりは一目瞭然。7月から6期ぶりにA1に復帰。このまま優勝を積み重ねていけば、坂元同様に悲願のSG初出場となる、クラシックの権利も視野に入る。負けられない戦いが続く。
 ボート界屈指のスタート巧者・一宮稔弘も7月からA1に復帰する。ここ一番の集中力、攻撃力は天下一品。当地は昨年10月に続く連続での優出を目指す。山下和彦は昨年10月の江戸川の優勝以降、近況は苦しい戦いが続くが、底力の軽視は禁物。昨年は当地を4節走り、準Vが2回。今年もすでに1度参戦するなど、調整のノウハウは手の内に入っている。大賀広幸岡瀬正人秋山広一も虎視眈々とチャンスをうかがう。
 坂元以外の地元勢は、吉田裕平堀本裕也菅沼佳昭と少数精鋭となった。地元勢が活躍すれば、シリーズは盛り上がる。気迫の走りは必見だ。