最近は選手寿命が長くなり、マスターズ世代といってもまだまだ第一線で活躍できる実力者ばかり。特に40代半ばの選手のスピードは、SG戦線でも決して引けを取らない。コース取りの駆け引き、円熟の技、そして迫力満点のコーナーバトルまで。白熱の6日間シリーズになりそうだ。

 豪華メンバーが集結し、優勝争いは大激戦。そんな中でも、主役に推したいのは地元の仲口博崇だ。前期はまさかのA2に転落したが、その後のリカバリーは早かった。昨年10月の平和島、続く常滑で連続優勝を飾って一気に波に乗ると、2019年後期適用勝率は6.74を稼ぎ、7月にはA1に復帰。抽選運、リズム、体調と長い選手生活には一過性のスランプは付き物。いかに不調の期間を短くできるか。それが一流たるゆえんでもある。走り慣れた水面だけに、調整面でのアドバンテージも大きい。気迫の走りでV戦線をリードする。
 市川哲也にもチャンスは十分。蒲郡ではエンジン出しに苦しむことが多かったが、1月の周年では10走して確定板を外したのはわずかに2回だけ。苦手イメージを振り払った。地元開催の4月マスターズチャンピオンは予選トップ通過を果たしながら、準優で痛恨の妨害失格。精神面での落ち込みが心配されたが、先月の大村で優勝を飾り、不安を払拭。今節も速攻力を武器に白星を量産する。
 年齢を重ねても江口晃生が結果を残し続けている。2019年後期適用勝率は市川には及ばなかったが、参加ナンバー2の7.25をマークした。今年はすでにV3(5月末時点)と、勝負強さは健在。エンジン出しのノウハウは、誰よりも豊富に持っている。当地では2016年12月に優勝実績もあり、好走は必至。コース取りからシビアに動いて流れを引き寄せる。
 西島義則の底力も軽視は禁物だ。今年は1月の浜名湖から3節連続優出。3月の江戸川から3節連続優出とコンスタントに結果を残してきたが、マスターズチャンピオン以降は、苦しい戦いが続いている。流れを変える意味でも、そろそろ優勝が欲しい。闘争心はまだまだ健在。イン魂を貫く熱い走りは、ファンの支持も絶大。西島の活躍がシリーズを面白くする。
 今年の充実度では吉川昭男が1歩リードする。3月のびわこG2の優勝戦は、インからコンマ07のスタートを踏み込んで鮮やかに逃げ切り、地元でうれしい特別戦初Vを飾った。その後も4月の浜名湖、5月のびわこで連勝優勝を決めるなど、勢いは全く衰えていない。卓越した調整手腕の持ち主だけに、大崩れは考えられない。しぶとい走りから目が離せない。
 熊谷直樹の攻撃的な攻めも必見だ。当地は2000年5月にオールスターを制した思い出のプールでもある。2016年12月の若松以来、優勝から遠ざかっているが、まだまだ老け込む年齢ではない。烏野賢太もSGでV2、G1でV14の圧倒的な実績を持つ。今年は3月の常滑でVと、リズムも決して悪くない。多彩なさばきは貫禄十分だ。
 渡邉睦広は4月の丸亀でV。2017年のマスターズチャンピオンでは優出実績もある。冷静機敏なハンドルワークは見逃せない。橋本久和も3期連続でA1をキープ。昨年7月の尼崎周年では優出を果たすなど、勢いに乗ったら怖い存在。橋本同様、攻撃自慢の向所浩二のスピード戦も迫力たっぷり。小畑実成大賀広幸後藤浩も有力なV候補の一角。藤丸光一桂林寛の福岡コンビも虎視眈々とチャンスをうかがう。地元勢では谷本幸司の頑張りにも注目したい。