近況成績、蒲郡での水面実績ともに辻栄蔵が断然。シリーズリーダーの座は譲らない。

   SG初Vを果たしたのは今から16年前のこと。当地で行われた第8回「オーシャンカップ」で原田幸哉のまくりに乗って5コースからまくり差してV。SGウイナーへの仲間入りを果たすと同時に超一流へステップアップする足掛かりとなった瞬間だった。今年も堅調だ。6月の宮島G1で地元周年記念を制覇。年間勝率も7.70と一般戦のこのメンバーでは一枚抜けている。コース不問のさばき技には定評があり、V候補筆頭の座は揺るがない。
 辻を追う一番手は同県の村松修二だ。広島の若手にはスタート勝負を仕掛ける攻撃派が多いが彼もその代表格。ゼロ台連発の速攻力はピカイチでダッシュ戦の時こそ威力を増す。一昨年の当地ヤングダービーでG1デビューを果たし、その後は昨年3月の当地周年記念で準優進出と着実に地力をつけている。ルーキーシリーズでは主役級の座に成長しており、自慢の速攻力を武器に辻に真っ向勝負を挑みたい。
 他のA1勢では渡邉英児松下一也の静岡勢、小坂尚哉安田政彦の兵庫勢もV戦線に絡んできそうだ。一昨年のマスターズチャンピオンの覇者・渡邉は派手さこそないものの、展開の読みで勝負するタイプで技巧派という表現がしっくりくる。一方、10年前の新鋭王座決定戦を制した松下はゼロ台スタートを武器にして積極的に仕掛けていくタイプ。まくり志向の強攻派として覚えておきたい。
 ベテランと呼ばれる世代になった安田は3月の宮島、6月の桐生でV。差し主体のさばき技で堅実にポイントをまとめてくる。小坂は昨秋から年末にかけて9節で7優出と堅調だった頃に比べれば目立った活躍はないが、当地の水面相性は悪くないだけに、優出戦線を賑わせてくれそうだ。
 6月に多摩川で待望のデビュー初Vを飾った地元の鈴木茂高と香川の中村晃朋の躍進にも期待できる。鈴木は苦節21年、64回目の優出でようやく美酒を味わった。初Vの前はここ蒲郡で予選落ちに終わっていただけに、今度は「地元凱旋シリーズ」として無様な走りはできない。
 中村は7月の丸亀ウエスタンヤングで待望の初V。これまでは「中村桃佳の兄」と呼ばれることもあったが、新鋭世代を代表する立場として積極果敢なレースで全国区にその名をアピールしたい。今年7月までの1年間の平均スタートタイミングはコンマ13で、村松や松下を差し置いてメンバー中トップの数字を残しているのは特筆ものだ。
 お盆シリーズ後の開催とあって地元勢はA1不在で手薄だが川上聡介宇佐見淳らの奮起に期待しよう。ベテラン・内野省一も7月の琵琶湖で優出するなど近況は元気いっぱい。6月の当地マスターズリーグでは5日目連勝。最終第12レースで西島義則のイン戦を4コースからまくって3連単3万円台の大穴を提供したのはインパクト抜群だった。
 他のベテラン勢では森竜也古場輝義中村裕将らがしぶとく立ち回ってV候補の強豪に一泡吹かせたいところ。若手では近況メキメキと頭角を現している静岡の板橋侑我や、2月の当地でデビュー初優出を果たした竹之内極の成長度にも注目したい。特に穴党は爆穴の使者として竹之内に熱視線を注ぎたい。