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レース展望

2020年のボートレース界もいよいよ佳境を迎えました。ボートレース蒲郡のビッグレース第3弾・SGチャレンジカップ&GⅡレディースチャレンジカップが、11月24日から熱戦の火ぶたが切られます。今年は2月にGⅠ東海地区選手権(優勝者は池田浩二)、4月は65周年記念(湯川浩司)が行われ、いずれも大盛況で幕を閉じました。最後もどんなドラマが待っているのか!? 目の離せない6日間です。なお、賞金ランキングは10月末日時点での順位です。

     例年、チャレンジカップはフライングによる不参戦が多い大会ですが、今年は菊地孝平、瓜生正義、白井英治、茅原悠紀、井口佳典、石野貴之、枝尾賢、太田和美、桑原悠の9選手がボーダーを超えていながら、F休みと重なってしまいました。残念ではありますが、出場する選手の目線はチャンスと映っているハズです。
     誰が勝っても今大会の優勝賞金3,300万円を加えればグランプリ出場が確定します。そこが一番のハイライトですが、最終日の特別選抜戦、一般カードを含め、最後まで各ボーダーラインを巡る攻防は熾烈を極めます。この場合の各ボーダーラインとは、賞金ランキング2位までに入るとグランプリトライアル2ndステージの初戦を1号艇で走ることが出来ます。6位以内に入ると、1stステージ免除&実績機の中からモーターを引く特典を得ます。7・8位はトライアル1stの1号艇。18位以内ならグランプリの晴れ舞台が待っています。
     賞金ランキング1位の峰竜太を始め、2位吉川元浩、3位篠崎仁志、5位深谷知博、6位寺田祥、9位毒島誠はドリームメンバーを紹介するコーナーで触れていますので、ここでは割愛をさせていただきます。

    グランプリ出場は有力。 目指すは賞金ランキング6位以内!

     10位の徳増秀樹、12位の新田雄史、13位の松井繁は、グランプリ出場は大丈夫だと思われますが、10月末日時点で完全当確のランプは点っていません。徳増はグランドチャンピオン(宮島)で悲願のSG初制覇を飾りましたが、その後はダメ押し打を放てていません。軌道修正を果たしたいところです。新田は12優出3V。優勝はいずれも地元の一般戦ですが、優出の内容は素晴らしいです。SGが2優出、GⅠは5優出。蒲郡との相性も良く優勝候補の一人です。王者・松井も新田と似たような航跡。13優出3VでGⅠの優出が6回もあります。当地は63・64周年記念と連続優出。どちらも冬場だったことはプラス材料に働きます。

    グランプリ出場を確定させ賞金ランキング上位を狙う

     15位以下のメンバーは、グランプリの出場権利をゲットすることが最優先です。15位の前本泰和は16優出7V。近年は広島の第一人者になりましたが、ベテランということもありGⅠあっせんが少ないです。今年も5~8月の4カ月間は一度もありませんでした。その辺が賞金を積み重ねる上で不利ではありますが、3年振りのグランプリ出場へ巧腕を発揮するでしょう。
     16位の平本真之は8優出4V。一般戦ではテクニックの差で勝ち切れますが、記念ロードではアシ負けが目立ってしまいます。好モーターさえ手にすれば、オールスター(住之江)銀メダルのようにトップレベルのターン力を誇ります。
     17位の西山貴浩は13優出4V。9月の徳山ダイヤモンドカップでは待望のGⅠ初Vを成し遂げました。以前は差し主体のテクニシャンでしたが、近年はスピードを強化。強ツケマイで意表を突くシーンが増えています。

     18位の守田俊介は14優出9V。通算のSG&GⅠのタイトル数を合計すると6個ですが、その内訳はびわこでGⅠ3V、浜名湖でダービー、蒲郡は2009年の54周年記念、2年前にはダービー王に返り咲いています。今年8月の一般戦も危なげなく優勝しているだけに得意水面で大暴れの予感です。
     19位の池田浩二は10優出5V。開幕ダッシュを決め、当地の東海地区選手権を制覇しましたが、期始めの5月にフライングを切ってしまい夏場のSG戦線で活躍することが出来ませんでした。それでも、秋になってジワッと良化。「地元のSGを勝つことが辞めるまでの課題」と話すだけに、ここは地元ファンの声援を受けて節目のSG10Vにチャレンジします。
     20位の上野真之介は21優出6V。グランドチャンピオン準Vが示すようにトップクラスでも通用するだけの実力を身に着けました。蒲郡はちょうど1年前の一般戦で優勝。悪いイメージは持っていないでしょう。
     21位の磯部誠は13優出7V。1月の多摩川でフライングをして序盤はひと息でしたが、夏場から軌道修正に成功しました。特に8月上旬からの2カ月間で4V。この中にはGⅠヤングダービーも含まれています。当地はデビュー初Vを含む7優勝。最も得意な水面で逆転劇を演出します。
     22位の湯川浩司は7優出2V。3月のびわこGⅡ、4月の蒲郡65周年記念を優勝しましたが、地元の高松宮記念を1号艇で敗れたことが痛かったでしょうか。それでも18戦士入りへ射程圏内。4月の当地Vは中堅機を節イチ伸びに引き出しました。その時の知識が生きれば、今大会もV戦線に絡んで来るでしょう。
     23位の桐生順平は10優出3V。この10カ月間を半分で割ってみると、前半の5カ月は8優出2Vに対して、後半は2優出1Vと明暗がクッキリと分かれています。分岐点は6月5日(大村周年)のフライングでしょう。新期に突入して足かせがなくなったことで本来の姿を取り戻すハズ。蒲郡は62周年記念Vと相性は良好です。
     24位の馬場貴也は6優出3V。これまでに2018年チャレンジカップ(芦屋)、19年グランプリシリーズ(住之江)とSGを2つ勝っていましたが、今年は8月に地元のびわこ周年でGⅠは初のVゴールを決めました。必殺技はまくり差し。高速かつ鋭角なターンは艇界でも屈指の存在です。

    6位以下から大逆転でグランプリ出場を狙う15戦士

     この位置からグランプリへ滑り込むには優勝が条件になるでしょうが、26位の上平真二、27位の丸野一樹、29位の岡崎恭裕は準優勝でも届きそうです。19優出3Vの上平は一般戦が主戦場ですが、ダービーではSG12度目の参戦で初のファイナリスト(4着)に名を連ねました。丸野と岡崎はキレのあるターン力が持ち味。両者ともに今年の蒲郡で優勝を飾っているだけにマークが必要です。
     昨年に引き続き今年もGⅠ優勝(宮島周年)を飾った30位の稲田浩二は、地力アップが顕著。31位の篠崎元志は当地でのメモリアル優勝歴を持ちます。それ以上に驚いたのが2年前の当地ダービー。ケガによる5カ月の休み明けでしたが、準Vで存在感をアピールしました。弟の待つグランプリへ兄が意地を魅せるでしょう。32位の山口剛は2009年から3連続で当地周年記念の優出を果たしています。33位の前田将太は月3節のペースで走り続け13優出2V。まだGⅠに手は届いていませんが、今年も2優出とすぐそこまで来ています。34位の原田幸哉はクラシック(平和島)で痛恨のF2。夏場を棒に振りましたが、高松宮記念(住之江)を3コースからの割り差しを届かせ反撃を開始しました。かつての地元プールで虎視眈々とチャレンジカップ2Vを狙っています。弟子の柳沢一も前半の活躍はクラシック優出4着のみでしたが、夏場からジワジワと調子を上げて来ました。当地は2015年に行われた60周年記念を優勝。11月に行われたGⅠ戦を勝っているだけに今大会への期待も自然と膨らみます。

     37位の村田修次は今年のマスターズチャンピオン。13年振りのGⅠVにより9年振りのSG出場権を獲得しました。38位の吉川昭男はクラシックで堂々の銀メダル。6号艇で臨んだ準優は、前付けの3コースから一気にまくりを決めて3連単120番人気の万舟券を提供しました。39位の市橋卓士はメモリアル(下関)で2度目のSG優出。かつては破壊力のみが突っ走っていましたが、近年はさばきも身に着け安定感が出て来ました。40位の杉山正樹は出場回数の最も多いとこなめより、蒲郡の方が優勝回数で勝ります。また、直近1年間で3Vと調整パターンを手の内に入れています。特に伸びを引き出すノウハウは今節も軽視禁物です。41位の石渡鉄兵はマスターズ世代に入り、一般戦のあっせんが増えています。それでも、着実な成績を残して賞金を積み上げて来ました。43位の久田敏之は、萩原秀人(予備1位)と最後の切符を争い、選考締め切り日まで死力を尽くしました。
     いずれにしても、通常のSGより少数の34戦士は誰もが優勝候補。出場選手は目の色を変えて臨むことでしょう。

     12月28日から始まるプレミアムGⅠクイーンズクライマックスの出場12選手を決める最終決戦です。女子の方も賞金ランキング1位の平山智加を始め、2位守屋美穂、3位小野生奈、4位平高奈菜、6位細川裕子、7位松本晶恵はドリームメンバーを紹介するコーナーで触れていますので、ここでは割愛をさせていただきます。なお、賞金ランキングは10月末日時点での順位です。

    クイーンズクライマックス出場圏内!

     賞金ランキング8位の岩崎芳美は今年9優出1V。何と言っても、地元で行われたGⅡレディースオールスター(鳴門)を勝ったことが大きいでしょう。過去には女王にも輝いた経験はありますが、当時はクイーンズクライマックスが創設されていませんでした。それだけに、今回は初出場に燃えています。これまで蒲郡は参戦回数が少なかったですが、9月のオールレディース優出(5着)でいいイメージを持ち帰っています。
     9位の香川素子は8優出3V。序盤は快調に飛ばし、5月までは6優出2Vでした。ところが、6月の津ヴィーナスシリーズの準優でフライング。F休み明けの9月中旬から3カ月間、女子戦を走ることが出来なくなりました(レディースチャレンジカップとクイーンズクライマックスは除く)。厳しい状況下ですが、昨年は最終日までもつれた12番目のイスを手に入れており実力は折り紙付きです。
     10位の遠藤エミは8優出1V。今年は夏場に調子が上がらず賞金ランクが伸び悩んでいましたが、晩夏から上昇気流に乗せて来ました。当大会との相性が抜群で3度の優勝歴。また、蒲郡は6優出2Vと現在も連続優出中です。
     水面相性の良さなら11位の田口節子も相当なものです。当地は7優出3V、昨年12月に続き今年も9月のオールレディースを得点率トップ通過から押し切っています。得意水面で躍動することでしょう。
     12位の大瀧明日香は10優出2V。昨年は最後の最後に13位に転落してしまっただけに、地元で同じ轍を踏むわけにはいきません。蒲郡で行われた昨夏のレディースチャンピオンでは今井美亜に競り勝っての銀メダル。地元ファンの声援を受けて本領の粘り腰を発揮します。

    逆転でクイーンズクライマックス出場を狙う!

     13位の川野芽唯は9優出1V。5月の津男女W優勝戦で優勝しています。決まり手は差しが多く、スピードだけに頼らず、冷静にさばいて首位争いに顔を出します。
     14位の寺田千恵は7優出1V。毎年コンスタントに稼いで来ましたが、今年はF休みもあり逆転を狙う立場です。磨かれた熟練のさばきは必見です。
     15位の深川麻奈美は9優出1V。8月の尼崎オールレディースを優勝して浮上して来ました。蒲郡は温水パイプ装着後の10月戦で試走済み。当大会は初出場ですが、大仕事を成し遂げても不思議ではありません。

     16位の長嶋万記は6優出1V。5月の三国オールレディースを優勝していますが、6月の津ヴィーナスシリーズで勇み足をしてしまいました。準優でのフライングだけに、香川と同様に9月中旬から女子戦を走ることが出来ませんでした。地元大舞台出場へ残された道は今大会での優勝もしくは優出上位着順。蒲郡は8優出3Vと勝負を懸けるには絶好の水面です。
     17位の海野ゆかりは4優出1V。10月に鳴門のオールレディースを優勝しています。ベテランの域に突入して派手さは減りましたが、その分クレバーな立ち回りが増えました。レディースチャンピオン2冠の威厳は今も健在です。

    クイーンズクライマックスへ優勝だけを目指す!

     21位の塩崎桐加は5優出で優勝はありません。強気に攻めるスタイルが諸刃の剣となっていましたが、前期はフライングとも縁を切り勝率6.62を残してA1返り咲きを決めました。いずれは女子の4大レースを勝つ逸材だけに、それがここであっても驚けません。
     22位の竹井奈美は7優出2V。3月の戸田と5月の多摩川を優勝して上半期は5優出2Vでしたが、F休み明けの7月からは快音が響いていません。2年振り3度目の年末決戦出場へ勝負駆けです。
     23位の平田さやかは4優出。昨年末のクイーンズクライマックスシリーズ(徳山)は5コースからの冷静な差しで初優勝を飾りました。ダッシュ攻勢で高配当の使者になるかもしれません。
     最後の樋口由加里は5優出。ここを優勝してもベスト12入りは難しいですが、間近でSG戦士の走りや仕事ぶりを見られることはいい経験になります。ラストで滑り込んだツキを生かしたいところです。