今回は、SGデビューを果たした花田 和明選手をピックアップ。その横顔に迫ります。
●座右の銘は『七転び八起き』
今年3月22日、多摩川総理杯の舞台に立った花田和明選手。昨年は2月の戸田に始まり8月までに優勝6回。選手生活11年目にして初のSG出場を果たしました。
「人生、我慢と辛抱が大切」という花田選手は、試験を受けること都合10回。なんと年齢制限ぎりぎりのラストチャンスをクリアして本栖入所を果たしました。
「どうしても競艇選手になりたいと思っていました。いつも最終選考までいくんですが、緊張のため血圧検査でアウト。泣くに泣けない気分でした…」。
青春は明るく希望に満ちたものとは限りません。つらい時代をひたすら耐えて今の花田選手があるのです。
「生活のためいろんなアルバイトをしました。名古屋の道路清掃車に乗っていたこともあります。当時、周りの人たちが応援してくれたのは励みになりました」。
我慢と辛抱は無駄になりませんでした。ついに難関を突破したのは初めて試験を受けてから5年後。
「最後の血圧検査のときはなぜか緊張しませんでした…」。人生を賭けたその瞬間は、運を天にまかせ雑念が起きなかったといいます。
座右の銘は『七転び八起き』。まさにそれを地でいく花田選手。先月の笹川賞では、前半に待機行動違反の減点。おまけに中盤にフライング。それでも終盤1着を取って大穴をあけるなど気を吐きました。
「結構めげましたが、あそこでへこんでいたらこれまでの努力も終わってしまうという気持ちになりました。まだ期も始まったばかりですし、マイナス路線に落ち込んでしまいそうでした。
でも逆に、この気分やプレッシャーに勝てたら自信になるという考えも浮かんできました。今こそ立て直そうと思いました」。『七転び八起き』精神は本物です。
「これまで、前のめりになりすぎてフライングもたくさん切りましたが、これからは選手生活を長スパンで見ていけると思います。ひとつの現象だけで一喜一憂してばかりいられません」。大人になったということでしょうか。持ち前の粘りに冷静さが加味されたら鬼に金棒です。
自分の性格を「しつこい…」と分析する花田選手。こうとなったら諦めずに一途に追い求めるところは趣味にも出ています。
「僕の宝物はビデオ」と言うので、自身や家族の映像かと思いきや「近藤真彦さんと松田聖子さんですよ!」と意外な答えが返ってきました。
「夜のヒットスタジオ(昭和43年から平成3年まで続いた歌番組)で、歌手同士が持ち歌を歌い合うリレーメドレーがありました。そのシーンに映し出される人間模様がいいんですよ」とニコニコ顔で語りはじめました。
バンド活動をしている友人らと集えばボーカリストに変身するという花田選手。十八番はやはり「マッチと聖子ちゃん」。最近も友人の結婚式で熱唱したそうです。仕事も真剣ならば遊びも大まじめ。レース同様すべてに全力投球。ひたむきな姿に共感が集まります。
さて、今後の予定ですが、6月は江戸川に続き若松ナイター、そして蒲郡GT周年記念『オールジャパン竹島特別』へのエントリーとなっています。
「新規格ペラの方向性を探っている段階ですが、ペラ自体が3枚しか配給されていないので、たくさんの中からいいものを選ぶとか、消音用・ノーマル用を分けて管理できないのでどうしたものかと…」。正直に話してくれました。しかし、蒲郡の前に若松ナイターを走るのはいい流れ。有利性は無視できません。
6月30日から始まる蒲郡周年『オールジャパン竹島特別』。花田選手にとって蒲郡はデビューの地。優勝実績もある相性のいいプールで元気一杯に活躍する勇姿を見たいものです。
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