ヤングダービーとは

ヤングダービーは2014年に戸田で第1回大会が行われ、尼崎、常滑を経て今年で4回目となります。新設競走のため歴史は浅いですが、前身には28年間行われた新鋭王座決定戦があります。

 開催する年の9月1日時点で30歳未満であることが絶対条件。今年の場合は、1987年9月2日以降に生まれた選手が対象になります。
 新鋭王座決定戦との一番の相違点は、出場資格が各期ごとで区切られていましたが、それが年齢に変わったことでしょう。

 選考期間は2016年7月1日から2017年6月30日まで。勝率上位の選手によって争われます。
 優先出場枠もあり、前年度の優勝者、G3イースタンヤングとウエスタンヤングの優勝者です。今年は6月29日から7月4日まで同一日程でイースタンヤング(桐生)とウエスタンヤング(宮島)が開催されます。シリーズ期間中に選考締切日を迎え、優勝戦では優先出場選手が決まります。なお、両レースの優勝者が勝率上位選手と重複した場合は、予備選手が繰り上がります。

 選出除外のケースは、選考期間内の出走回数が140走未満の選手(優先出場の選手は免除)、同じく選考期間内の事故率が0.40以上の選手です。その他はスタート事故絡みになります。フライング休みやG2以上の準優、優勝戦でのスタート事故によるペナルティーが該当します。

 ヤングダービーは新設競走扱いのため歴史は3回です。前身である新鋭王座決定戦を含めた歴史を振り返ってみます。

 1986年12月に平和島で第1回大会が開催されました。初代チャンプは山室展弘。翌年はプリンスと呼ばれた今村豊が多摩川で勝ちました。この時の今村は、すでにSGレースを2勝(1984年オールスター・1987年ダービー)していました。

 第3回大会の1989年からは、開催時期が1月に移行。曜日の関係で優勝戦が2月になる年もありましたが、2012年の第26回大会までは真冬のレースとして定着していました。

 連覇を達成したのは、1991年(徳山)、92年(浜名湖)の長岡茂一のみ。隔年での2度制覇は、1996年(下関)、98年(宮島)の市川哲也です。
 連覇や複数回Vが少ないのは、2001年(浜名湖)の第15回大会より、前年度の優勝者は卒業することになったからです。これはタラレバの話になりますけど、例えば田村隆信は2003年(丸亀)の第17回大会で優勝。残り3大会を余していただけに、もしこのルールがなければ最大で4連覇の可能性がありました。

 2012年(徳山)の第27回から開催時期が9月へ移行。ボートレースのグレードレースは年度で開催場が決まるため、この年は1月と9月に2回行われました。また、この年から前年度優勝者に優先出場枠を与えられました。

 両大会を合わせた過去31大会で優勝者数は29名。2017年3月の時点でSGを優勝している選手数は16名。まだSGタイトルに手が届いていないのが13名です。

 SG優勝者の内、当時の最年少Vを記録していた今村豊や現在も破られていない服部幸男は、新鋭王座を勝つ前にSGVの勲章を手にしていました。
 市川哲也は1996年に初制覇後、翌年にグランドチャンピオン(尼崎)でSG初優勝。地元宮島で開催された1998年は、SGチャンプとして出場して有終の美を飾っています。残りの13名は、ここを勝ってSG獲りを成功させました。

 歴代覇者にはそうそうたるメンバーが名を連ねます。SGを複数回優勝している選手は、瓜生正義の9Vを筆頭に今村豊西島義則の7V。上滝和則服部幸男市川哲也石野貴之の4V。原田幸哉田村隆信は3Vで、長岡茂一烏野賢太桐生順平が2度の美酒を味わっています。
 実にSG覇者16名中12名がSGタイトルを複数個持っています。まさにトップレーサーへの登竜門と言えるでしょう。

 と同時に、優勝していないビッグネームについても触れておきましょう。対象は新鋭王座決定戦、もしくはヤングダービーに出場歴のある選手です。

 筆頭は王者・松井繁。SGは現役最多の12勝を誇りますが、新鋭王座とは縁がありませんでした。SG優勝回数順にピックアップすると、11Vの山崎智也、10Vの植木通彦(引退)、9Vの今垣光太郎池田浩二。7Vの太田和美、5Vの田中信一郎菊地孝平井口佳典らが5勝以上を挙げています。
 この中で新鋭王座を卒業後にSGを初制覇した選手は、今垣光太郎田中信一郎菊地孝平井口佳典の4名。残りの5名はSGタイトルを持って出場しましたが、優勝することは出来ませんでした。才能に満ちた若きSG覇者でありながらも、容易に勝つことが出来ない。それが新鋭王座&ヤングダービーなのかもしれません。

 最後に優勝戦の決まり手は、逃げが最多の9本ですが、まくり、まくり差し、恵まれが5本ずつ、差しが4本、抜きが3本とバラエティーに富んでいます。ここ2年はイン逃げ決着が続いていますが、ヤング同士での対決はコース取りを含めて何が起こるのか分からないのも特徴です。