サマーシーズンが到来。ギラギラと照らす太陽の光に気温も熱気も最高潮に。ボートレース蒲郡でも水面を熱くする好メンバーが集結。今節は5日制の男女混合戦。男女ともに実力派が勢ぞろいして、ビシバシと強気な攻めで水面を彩る。若手の大胆な攻撃にも注目したい。

 優勝候補筆頭は長年、ボートレース界をけん引してきた田中信一郎。 グランプリ3度の制覇を含む、SG5冠の実績はさんぜんと輝く。まさに現代ボートレースの礎を築き上げてきた一人と言える。昨年10月津でフライング後もコースアウトせずに完走してしまい、斡旋停止とフライング休みで今年の初戦は4月に。久々の実戦となった若松では、要所で強気なさばきを披露して優出5着。5カ月ぶりのレースをものともせず健在ぶりをアピールした。その後も、6月大村68周年記念で優出するなど舞台を選ばずに活躍して、テクニックは衰えることを知らない。当地は2018年ダービー以来の出走でも、水面の相性は悪くない。歴史を築き上げてきたハンドルさばきを随所にみせてシリーズをけん引する。
 近年メキメキと実力を上げている萩原秀人の存在感も光る。2010年にはクラシック、グランドチャンピオン、オーシャンカップで優出を果たして一躍トップ選手の仲間入りを果たす。その後、徐々にSGでの出走回数が減っていくが一般戦でVを重ね、2016年福岡63周年記念で悲願のG1初優勝を機にSG戦線への復帰を果たした。昨年はグランドチャンピオンで準優勝と大舞台でも躍動した。今年は優出8回(うち1Ⅴ)と抜群の安定感を誇っている。当地では2004年以降Vはないものの、トップ級の実力を披露して主役に名乗り出る。
 東都の実力者・角谷健吾も虎視耽々とVを目指す。マスターズ世代になっても持ち味であるターンのキレ味は健在。今年前半はなかなか結果を出せなかったが、3月から7場所走って優出4回と調子を上げている。切れ味鋭いターンを繰り出して水面を切り裂く。原豊土は大敗も目立つこともあるが、はまった時の威力は絶大。大胆な攻めから全速ターンで水面を制圧。当地は連続優出中で水面相性も上々だ。橋本久和は6月江戸川マスターズリーグで優勝を飾って来年のマスターズチャンピオンの出場権をゲット。正確無比なスリット攻勢とさばきは必見だ。
 今年3Ⅴと好調をキープしているのは中村尊。年々スタート力が上達していて、スタートの速さはボート界でも屈指。果敢なスリット攻勢からレースを優位に運ぶ。松下一也は6月浜名湖で優出、直前の平和島でVと、ここにきて調子を上げている。前回当地でも優勝を飾っているだけに、勢いに乗って連覇も。
 SG覇者の矢後剛もエンジンの仕上がり次第では台頭も十分。室田泰史は衰え知らずのスタート力を発揮して、要所で鋭発を繰り出して好勝負。女子では日高逸子が筆頭格。今年は優出5回。とくに4月住之江と5月宮島は一般戦での優出と混合戦でもグレートマザーの実力を存分に発揮している。優勝歴に複数の優出歴もある当地で、今年初Vを目指す。原田佑実は冷静沈着なハンドルさばきで連対を確保。藤崎小百合は臆せずに攻めて躍進したい。
 地元からは宇佐見淳平野和明丹下将らが参戦。宇佐見は妥協なきエンジン出しに、闘志あふれる走りで水面を沸かせる。平野は常に堅実な走りで舟券に貢献。丹下のターンも破壊力を秘めている。地元勢は精鋭部隊がそろい遠征勢を迎え撃つ。