7月30日から月またぎで行われるのは「名鉄バス杯争奪戦」。7日間のロングランで熱戦が繰り広げられる。

 A1級が11人も出場するが、何と言っても地元勢が豪華な布陣。その中でも優勝候補の筆頭に挙がるのは磯部誠だろう。近況の蒲郡ではとにかく強い。昨年1月から7節走って6優出。SGチャレンジカップこそ予選敗退に終わったものの、昨夏のお盆レースや今年5月のゴールデンウィーク戦といった「地元の季節ものシリーズ」を制すなど3Vを果たしている。先の蒲郡G1開設66周年記念でもベスト6入りし、平本真之と地元ワンツーを決めたことは記憶に新しい。
 蒲郡で言えば赤岩善生もひときわ輝く存在。4月のびわこで通算100Vという節目の勝利をマークしたが、その内、蒲郡では24Vを数える。当地G1も東海地区選、周年記念で2Vと実績は抜群だ。
 岩瀬裕亮も好調を持続。昨年は年間8Vと量産したが、今年も上半期で3V。4月末から5月にかけては4連続優出もあり、ペラ調整も当たっている。また、昨年5月にまるがめG2モーターボート大賞で初の特別タイトルを取った河村了は、1月の当地新春レースで優勝するなど今年も幸先良いスタートを切っている。さらに当地4Vの実績を持つ鈴木勝博、抜群のスタート力を誇る野中一平も当然、V候補に名を連ねてくる。
 遠征組でも強豪は多い。2016年の当地グランドチャンピオンを制すなど、SG11冠の山崎智也は今節の目玉選手の1人。当地で一般競走を走るのは久しぶりで、2017年2月末以来と実に4年5カ月ぶり。その時は先にも挙げたグランドチャンピオン以来の当地参戦で、見事に連続優勝を決めている。また、2011年の東日本復興支援競走でSGウィナーになった重野哲之にも注目。近況は優勝から遠ざかっているものの、5月から6月上旬にかけて4節で3優出するなど、復調ムードも漂っている。
 さらに向後龍一和田兼輔谷川祐一と遠征では5人がA1級。和田が蒲郡を走るのは2019年11月の周年記念以来、約1年8カ月ぶりと久々だが、2018年3月の当地周年では準優3着と活躍も見せており、今節もその攻撃力に期待したい。そして谷川も近況は6期中5度がA1級と着実に地力をつけてきている。
 A2級でもV戦線をにぎわす実力者は多い。2015年のヤングダービー覇者・松田祐季は24期ぶりのA2級降格。だが、これは1、2月と立て続けにフライングを切ってしまい、90走の出走回数にわずかに足りなかったことによるもの。勝率は6.34とA1級以上の成績を残している。
 三重支部からは黒崎竜也東本勝利が参戦。ともにコーナー戦のスピードには迫力がある。テクニックがあるのは橋本久和茶谷信次吉川喜継土山卓也ら。また、地元のA2級でもセンターからのまくりに定評のある後藤陽介、堅実さが売りの大谷直弘、年々安定感を増している三浦洋次朗も軽視は禁物だ。