師走第一節目には、蒲郡みかん杯が6日間開催で行われる。現在のA1級は8名だが、来年1月からのA1級は10名と好調な選手が集結した。

 新期勝率ナンバーワンは林美憲。G1を3優勝(2010・2018年四国地区選手権・2013年鳴門周年)、2004年住之江グランプリシリーズと2005年桐生オーシャンカップではSG準V歴もある。近年は一般戦が主戦場になったものの、47歳になってもハイアベレージを残している。先の平和島ダービーでは3年半振りのSG戦にカムバック。大いに刺激を受けたことだろう。これまでG1以上のレースを15回優出しているが、2017年の蒲郡ダイヤモンドカップもその一つ。一般戦では2度の優勝歴もあり当地との相性は上々だ。
 地力アップが顕著なのが椎名豊。4期前にA2に降格して一念発起。翌期にはA1へ返り咲き軌道修正に成功した。今年は10月終了時点で16優出6優勝。5月の大村モーターボート誕生祭でG2を制覇したことは特筆すべき内容だ。蒲郡では2017年ヤングダービーや昨年の65周年を始め3優出と、当地との呼吸は合っている。
 巻き返しに燃えているのが中田竜太。前期は期始めのフライングが尾を引き、A1ボーダーをクリアするのが精いっぱいだったが、持ち前のスピードターンは健在。当地ヤングダービーを始めG1 3Vの実力者が反撃を開始するか。
 安定した航跡を描くのが西野雄貴梶野学志。前期2優勝の西野は、7月に若松と鳴門で固め打ち。その後も崩れることが少なく自己最高アベレージをマークした。勢いは必見だ。
 梶野は10月に当地で行われた準優6R制で得点率トップ通過から優勝。エース57号機の恩恵はあったが、ダッシュ戦でポイントを稼いだレースは称賛に値する。蒲郡連続Vへ照準を合わせて来るか。
 4期振りのA1を決めた赤羽克也、道中のコーナーワークが絶妙な横澤剛治、SGタイトルを持つ石田政吾も舟券作戦からは外せない存在だ。
 迎え撃つ愛知支部は総勢12名が参戦。坂元浩仁はウェートがあるため、モーター出しに苦労する場面が発生するが、鋭いスタートの踏み込みとターンのキレ味は素晴らしい。
 大きな殻を破りつつあるのが宮下元胤。前期はデビュー17年で最高勝率をマークした。ずっと「地元を走ればA1級」と言われていただけに、この成績には納得がいく。今度は4年振りの優勝が大目標だ。
 期末のA2勝負駆けに成功した谷本幸司、蒲郡では優勝歴のある西村豪洋、一発力を秘める三浦洋次朗樋口範政宇野博之中野夢斗もホームの利を生かしてハッスルするか。また、鈴木幸夫も御大としての意地を見せたいところだ。
 最後に今節は女子レーサーが参戦する。櫻本あゆみは3月の丸亀で優勝。8月には浜名湖レディースチャンピオンで優出2着と健闘した。前期は2度目のA1勝率を残し充実している。
 近況はリズムに乗り切れていない大瀧明日香だが、地力に衰えはない。軽量を生かした機出しと堅実なレース運びでV戦線に絡んで来るか。
 蒲郡では気合が空回りしてしまう水野望美だが、男女混合戦の方が肩に力が入らず好結果が出るかもしれない。横田悠衣は7月の住之江から復帰している。
 他にも角ひとみ平田さやかも一発力を秘めているだけに警戒が必要だ。