約2カ月間の休催を経て七夕から開催ラッシュが始まる。例年、当地ではゴールデンウイーク前後にモーター、ボート、プロペラが一斉に更新されていたが、今年度は7月7日が初下ろし。昨年度はSGメモリアル(原田幸哉)とG167周年記念(渡邉和将)を優勝に導いたスーパー優秀機が出現したが、今年は果たして!?

 昨年度の最優秀機でG1初制覇を成し遂げたのが渡邉和将。ストレート中心にパワフルな仕上げでシリーズをけん引した。7月から適用される2022年後期の勝率は、今節のメンバーでナンバーワン!「全国で一番相性のいい水面です」と話すように、蒲郡はデビューからの通算10節で5優出3優勝と抜群の成績を残している。得意プールで大暴れをもくろむ。
 渡邉の勝った67周年記念では苦杯をなめた柳沢一だが、今年は年頭の当地正月開催を優勝。これまでの貢献度と安定感が評価され、蒲郡代表として7度目のSGメモリアルの推薦を受けた。いつ、どんな時も全力投球だが、蒲郡で主役の座を譲るつもりはない。
 SG常連と言えば徳増秀樹。近況は大舞台での快音こそ届いていないが、随所に存在感を示している。一般戦では、スタート、ターン、機力出しと全ての面で一枚上なのは明らか。蒲郡は苦手意識を少し持っているが、それでも67周年はゴンロク発進から軌道修正をして準優入りを果たした。今節も地力の高さを見せつけるか。
 下出卓矢は前期7優出2Vとコンスタントに活躍。取り付けを工夫して一撃必殺のカマシ技も兼備している。
 蒲郡周年の歴史で伝説のレースと言えば51周年。その時の覇者である正木聖賢は今も全国で活躍している。安定銘柄として押さえておく必要があるだろう。
 他にも古結宏繁野谷圭介間嶋仁志らは、そつのないレース運びと衰えないガッツが持ち味。熟練のハンドルワークは常に舟券作戦の対象となる。
 今節はA1が10名もあっせんされているが、A2もなかなか層が厚い。ノーハンマー調整に徹してレースに集中する南佑典、カドからの一発が魅力の金子貴志、まだまだ闘志が衰えていない橋本久和などは、仕上がり次第ではV戦線に絡んで来ても不思議ではない。
 最後に地元勢は、大挙12名が参戦。柳沢以外にも吉田裕平中村泰平は優勝候補として名前を挙げておきたい。吉田は浮き沈みの激しいタイプだが、ポテンシャルの高さは折り紙付き。特にターン力はG1でも通用する逸材だ。対照的に中村は一歩ずつ着実に力を付けて来た。また、当地では機歴以上に引き出しており、調整を手の内に入れていることも頼もしい。成長曲線を描いている117期コンビが銘柄クラスに挑戦する。
 丹下将はウエートがあるためモーター出しに苦労する場面が見られるが、テクニックは上位選手にも見劣らない。黒柳浩孝も前期がA1だったように、リズムがかみ合えば台風の目となる。
 64歳になってもイン屋としての看板を掲げる鈴木幸夫を始め、天野友和橋口真樹らは、クラスはB1だが、地元を走る時は2割増しで評価したい。
 若手ではフレッシュルーキーの一色凌雅を始め、ケガから復帰した山本稔太朗高井雄基、当地は初登場となる荒木颯斗が気持ちを高めて参戦する。