夏も真っ盛りで暑い日が続く中、今回のボートレース蒲郡は男女混合戦の5日制で開催される。ボート界を代表する技巧派や、イキのいい若獅子など多種多様の面々が集結。女子も攻撃力光る選手がそろった。蒲郡の夜空を、暑さも吹っ飛ばすハイレベルな戦いで彩る。

 優勝候補の筆頭は田中和也か。今年は2月宮島、6月唐津で優勝。調整力の向上に伴って毎年、安定した成績を残している。唐津では2コースから差して優勝を飾っているように、ターンテクニックも着実に進化している。蒲郡では2020年3月に準V、同年10月、2021年6月にVと水面相性はバッチリだ。エンジンを水準以上に仕上げて、シャープなターンを繰り出しV争いは必至だ。
 木下翔太の攻撃力も高い。今年は1月平和島で優勝。その後はコンスタントに優出を重ねて、6月住之江66周年記念でも優出を果たしている。若干ムラな一面こそあるが、ポテンシャルの高さならトップクラスだ。蒲郡では優勝こそないが2020年4月、2021年2月に優出を果たしている。鋭い踏み込みからハイアベレージのターンを繰り出す。
 上條暢嵩は昨年自身最多となる6回の優勝を記録。その成績でつかんだ3月大村クラシックではSG初優出を果たして、準Vの大活躍。ターンスピードはトップ戦線でも通用。近年はスタートのキレ味も増していて、攻撃力は上がっている。蒲郡では2020年7月、2021年11月はいずれも準Vと惜しい競走が続いている。総力を結集して今回こそ当地初Vを狙っていく。
 SG覇者である中澤和志の存在も大きい。実力は色あせることなく、鋭いスリット攻勢は健在。ダッシュ戦でもシャープなターンで艇間を割って進出。春ごろから徐々に調子も上げてきている。蒲郡では複数の優勝実績の他に、近年では2019年12月、2020年10月、2021年2月に優出。常に安定した成績を残している。非凡なターンと豊富な経験値を生かして主役に名乗り出るか。
 実力屈指の吉田拡郎もV候補の一角。安定したエンジン出しで毎回、水準以上の足に仕上げてくる。今年はここまで9優出3V。特に5月児島、6月徳山で優勝と、近況は調子を上げてきている。岡山の実力派がダイナミックな攻勢から主導権を握って蒲郡初Vを目指す。
 三嶌誠司は熟練のテクニックを発揮。蒲郡では複数の優勝実績があり、勝負どころで巧みなさばきを見せる。作間章は6月三国では5コースから鋭くまくり差して1年ぶりのVを決めた。決定力の高さには定評があり、安定感も光っている。2年ぶりにA1復帰を果たした蜷川哲平にも注目。蒲郡は過去3年に8度参戦していて調整は手の内に入っている。伊藤将吉は迫力のスリット攻勢で進出。柏野幸二野澤大二久田武は巧腕を駆使して一発。和田操拓和田拓也横川聖志も一撃の破壊力は秘めている。
 女子では中村桃佳の存在が光る。6月平和島の男女混合戦では5コースからVを飾って勢いに乗っている。男子顔負けのターンで存在感を示す。地元の大瀧明日香は熟知する水面で堅実にエンジンを仕上げる。正確なスリット攻勢から、俊敏な攻めを繰り出して遠征勢を迎え撃つ。