残暑が続く日々も、秋の音色を奏でるシリーズに。今回のボートレース蒲郡も、実力派が集結した一戦。闘志を燃やす地元の精鋭や、熟練の域に達して進化を続ける名人。攻め活発な獅子たちもシリーズを盛り上げる。6日間の白熱のバトルは必見だ。

 地元勢は精鋭ぞろいだ。その中でも中心になりそうなのは闘将・赤岩善生だ。昨年は節目となる100Vを飾ると、勢いを加速させて6Vの活躍。今年はSGグランドチャンピオンで優出を果たすなど、トップ戦線での活躍も光っている。蒲郡は通算26Vと、地元だけあって優勝を量産している。飽くなき整備と調整でエンジンを水準以上に仕上げる。レース振りにも目を見張るものがあり、妥協無き進入でコースを奪取。強気に握っていく姿勢で水面を席巻する。総力を結集して地元のトリデを守る。
 シャープなハンドルさばきが光るのは河村了。今年はスタートダッシュに失敗したものの、5月から毎月コンスタントに優出を果たして6月戸田でVを飾っている。8月には当地で優出しており、現エンジンになってある程度結果を出したのも大きい。正確なスリット攻勢から、十八番のまくり差しを決めて水面を切り裂く。
 永井源は正確な運びに定評がある。速攻派で名をはせていた時期もあったが、近年はさばきに重きを置いて技巧派に転身した印象だ。5月蒲郡でも優出している。外からの鋭い攻撃は必見で、ズバッと中を割って勝利をたぐり寄せる。北川潤二は的確なペラ調整で常に水準以上の足に仕上げてくる。8月当地では優出しており、暑い時期の調整もお手の物。攻撃力は高く、気迫溢れるファイトスタイルで白星を重ねる。
 安定感抜群の岡村仁にも注目だ。今年は優勝が1回も、毎月コンスタントに優出を重ねて13回の優出を記録。G1でも2優出しており、トップ戦線でも活躍している。攻め幅は多彩で、卓越した調整力を駆使してトップ級の足に仕上げてくる。俊敏自在な攻勢で首位戦線に踊り出る。
 スタート力には定評のある金子拓矢の存在も見逃せない。コース不問の鋭い踏み込みは大きな武器になり、スピード満点のターンで1マークを制圧する。4月の前回当地戦では優出も、意外と蒲郡では優勝がない。要所で鋭発を繰り出して蒲郡初Vを目指す。絶妙なハンドルさばきが光る大場敏は、熟練の域に達している。冷静沈着な運びから勝機を逃さない。角谷健吾の速攻力も健在だ。複数の優勝歴ある水面で、俊敏な攻勢が光る。
 村田修次の存在感は大きい。一昨年にはPG1マスターズチャンピオンを制して名人を襲名。往年に磨き上げた豪快な攻めは衰えることなく進化。マスターズ世代になって、さらにスタート力が洗練されてきた。今年は4優出3Vと勝負強さが光っている。蒲郡は複数の優勝歴があり、豪快な攻めで魅せる。蒲郡巧者の福島勇樹はダークホースになるか。蒲郡は全場の中で最多の優勝を記録。今年はイン以外で2Vを飾っており、決定力の高さはピカイチだ。芝田浩治本橋克洋は安定感ある走りで進出。北山康介和田操拓はダイナミックな攻勢で存在感を示す。