今節のタイトルになっている幸田町は愛知県の中南部で蒲郡市の西隣に位置する。柿の名産地でもあり、筆柿は幸田町の特産品だ。甘く独特の歯ごたえがあり、ボートレース蒲郡に来場する際にはちょっと寄り道して、是非ご賞味あれ。お土産にすれば、喜ばれること間違いなしだ。

 今節は6日間シリーズで、主役を務めるのは当地で行われた初代ナイターSG覇者の今垣光太郎だ。
 蒲郡はメモリアル2Vの実績を誇る好相性水面で、フライング休み明けとなった8月の6日間シリーズでも参戦したばかり。11戦8勝の成績で人気に応えて優勝ときっちり結果を残しており、2節連続Vの期待は高まる。地元以外のSGクラスの強豪が約2カ月の間に連続で一般戦参戦となるのも珍しいケースで、調整面のアドバンテージもある。また、当地を走る際にはファンからの厚い支持を常に感じており、参戦するたびに蒲郡水面と「相思相愛」の思いを深めている。
 今垣に立ち向かうのは久田敏之本多宏和渡邊雄一郎ら。久田は2020年の当地SGチャレンジカップで優出(3着)実績もあり、得意舞台。今年も一般戦では堅調で4回優勝している。
 地元で唯一のA1級となる本多は、昨年から高いレベルで安定した走りを披露。10月25日に常滑で開幕するボートレースダービーで待望のSGデビューが決まっており、ここで弾みをつけて大舞台に臨みたいところだ。当地では昨年9月に優勝した時は準優勝戦を4コースからまくり差しで強襲。優勝戦も4コースからまくり切っているように好調時は特にセンターからの切れ味に鋭さがある。
 渡邊は今垣が優勝した8月の一般戦で優出。蒲郡はデビュー初Vを決めている水面で好相性だ。
 他のA1級は高倉和士馬袋義則金田諭三苫晃幸らがスタンバイしている。高倉は今年8優出、馬袋は7優出と優出回数は多いが、勝ち切るまでには至っていないのが現状だ。金田は当地参戦歴が多く、過去5年間で6節走って4優出しているように蒲郡巧者。モーターさえしっかり仕上がれば、今年3月の優出3着以上の好結果も期待できる。
 本多に続きたい地元勢は池田雄祐古川誠之の両者がどこまでV戦線を賑わすことができるか。池田は近況6期A2級が続いているが、今期はA1級復帰を狙えるペースできており、期末まで残り1カ月で勝負をかけたい。当地の近況はモーター抽選運が悪く、優出からしばらく遠ざかっているが、そろそろ悪い流れを断ち切りたい。
 当地G1優出実績もある星野太郎は昨年3月の当地で右腕骨折の大けがから復帰して初Vを飾っている。今年8月には地元の津でも優勝を決めており、徐々に勝負強さを取り戻している。
 他のA2級で優出戦線に絡める技量があるのは秋元哲松尾充ら。秋元は2019年11月、松尾は2020年6月にV実績があるように当地の水面攻略には自信を持っている。
 若手では埼玉119期の尾上雅也に一発の魅力を感じる。昨年1月に戸田で初優出を決めてから今年は3優出。着実に地力をつけており、7月の丸亀ルーキーシリーズでは5コースから準優勝と健闘。デビュー初Vもそう遠くはないだろう。
 10月は2023年前期の級別審査締め切り月でもあり、勝率面で勝負駆けの選手は舟券を組み立てるうえで節間通して積極的に狙ってみたい。実力以上のスタート力を発揮して奮起するシーンもありそうだ。