12月最初のシリーズは7日間のロング開催となる。的確な技量を備えるベテラン選手の参戦が目立つが、個性豊かな面々も多々参戦予定だ。12月となり、本格的に冬の季節に突入して調整面が鍵を握るか。いずれにしても白熱のロングシリーズにも注目だ。

 優勝候補の筆頭は吉田俊彦だ。今年はここまで11優出5Vの活躍。決定力の高さが光っている。特に9月唐津では2コースから鋭くまくって優勝、11月戸田では4コースから鮮やかにまくり差してVと俊敏なハンドルさばきがさえ渡っている。もちろん調整力にも長けていて、安定してエンジンを仕上げてくる。蒲郡では前回当地(2021年9月)の優出を含めて、複数の優出を果たしている。意外にも当地では優勝が0回だが、近況の充実度と実力を考えれば初Vも十分。高次元のテクニックを披露して主役に名乗り出る。
 渡邊雄一郎の航跡にも注目したい。今年は1月常滑、2月宮島、鳴門で優勝。それ以降は優勝こそないが、コンスタントにファイナル進出を決めて優出は13回を記録。安定感が光っている。柔軟な調整を駆使して水準以上のエンジンに仕上げてくる。的確なスリット攻勢から俊敏なターンを繰り出して水面を制圧。蒲郡は複数の優勝回数があって相性もバッチリ。得意水面で輝きを増して覇権を争う。
 奈須啓太の攻撃力も上位クラスだ。今年は3月唐津、8月徳山、10月児島で優勝。年々持ち味であるスタートの早さに磨きをかけて、迫力のスリット攻勢は必見。10月児島の優勝戦ではコンマ09のトップスタートから、鋭いまくり差しを決めてのV。持ち味を前面に結果を出した。優勝実績のある蒲郡水面で俊敏に攻めてポイントを量産する。
 地元勢は少数精鋭の布陣。鈴木勝博は11月蒲郡で優勝戦1号艇をゲット。ファイナルは長嶋万記の差しに屈して惜しくも2着だったが、地元で好仕上がりを誇っていた。直近に当地で優出を果たして、調整は手の内に入っている。整備も多用しながらエンジンを仕上げて遠征勢を迎え撃つ。堅実な三浦洋次朗も見逃せない。持ち味である卓越なハンドルさばきに磨きをかけて、2022年後期は初のA1に昇格。蒲郡では2021年12月、2022年3月と連続優出中。熟知する水面でさばきを駆使して初優勝を目指す。
  沖島広和は4月若松で2年9カ月ぶりの優勝を決めて存在感を示した。要所で巧腕を発揮して白星をつかむ。芝田浩治は9月当地で優出。的確なスリット攻勢から、巧みなターンを繰り出して主導権を握る。鋭いスタートが持ち味の室田泰史は、スリットから飛び出して一発。山一鉄也は衰え知らずのテクニックを発揮して進出。矢後剛は当地で走る機会が多い。破壊力は秘めていて、豪快に攻めて一撃。澤大介はF2で苦しんだ時期もあったが、足かせが取れたなら自在なハンドルを駆使して首位を奪取。藤田靖弘は俊敏自在な攻勢から好勝負は必至。確かな実力を備えている松尾昂明は、的確な走りで水面を切り裂く。金子貴志浅見昌克鈴木猛谷津幸宏表憲一深水慎一郎もチャンスは十分だ。