例年はクリスマス&ファイナルカップのタイトルが付けられていたが、今年はシンプルにBOAT Boy CUP。28日には、2022年のラスト優勝戦が行われる。

 今節は5日間のミドルシリーズ。A1選手が13名もあっせんされハイレベルな攻防戦が繰り広げられるだろう。優勝候補の筆頭は、グランプリ帰りの桐生順平。1月からの11カ月間を振り返ると16優出4V。G1以上の優勝は2月の戸田周年のみだったが、オーシャンカップ優出3着を始めG1以上の優出回数は10回。記念ロードでは超安定銘柄としてファンに貢献した。賞金ランキングは11月末の時点で第9位。桐生のポテンシャルを思えばやや物足りないが、ひとつ流れに乗ってしまえば賞金トップも狙える実力者だ。当地との相性も62周年記念を含む3Vと良好なだけに主役の座は譲らない。
 実績面でリードするのが今垣光太郎。デビュー初Vの地である蒲郡は2002年、2004年のボートレースメモリアルを優勝。一時期、当地での優勝から遠ざかっていた時期もあったが、今年は8月、10月と連続V。しかも後者はフライング・出遅れ持ちのハンデを克服しての圧倒劇だった。調整面でのアドバンテージを生かし、蒲郡3連続優勝へまい進する。
 現行モーターに変わってから4度目の参戦となるのが中澤和志。11月29日の6日間開催で2コースからまくって優勝したことは記憶に新しい。また、蒲郡は通算4度の優勝歴を残しており、いつ来てもモーターをしっかりと引き出している。
 キレのあるレースで魅了するのが萩原秀人西村拓也。萩原は1月の江戸川を皮切りに3月多摩川、5月三国と優勝を重ねたが、6月以降はV回数を積み上げることが出来ていない。それでも、コーナースピードは秀逸でコース不問の立ち回りは脅威の存在だ。西村は15優出4V。1月の住之江を手始めに4月桐生、6月鳴門、12月若松と各地でVロードを駆け抜けた。こちらもコーナーでのターン力が最大のセールスポイントだ。
 多彩な戦術で魅了するのが吉川昭男。インからの逃げはもちろん、外枠時は積極的なコース取りで揺さぶりをかける。それでいてセンターからの強襲戦も兼備しているのが強みだ。10月の当地戦では途中帰郷しただけにリベンジに燃えている。
 今年は13優出3優勝の若林将。一昨年の蒲郡ラスト優勝戦を制しており、この時期の当地を攻略しているのは強みだ。
 他にもG13Vの須藤博倫、決定力の高い松尾昂明、オープンコースから自在に立ち回る一瀬明向後龍一、10月の前回戦では優出を果たした小林泰と次から次へと魅力的な選手の名前が挙がる。
 そして、一からの出直しは藤山翔大。前期は5月の鳴門周年で一節に2度のフライングをしてしまい完全にリズムを崩してしまった。1月からはB1に降格するが、強豪選手をまとめて料理するだけの能力は秘めている。
 最後に地元の愛知支部からは渡辺真至天野友和中野夢斗一色凌雅の4名がエントリー。人数こそ少ないが、ベテラン、中堅、若手とバランスが取れている。特に中野と一色は今年の蒲郡フレッシュルーキーに選出されていた。最後の恩返しとして気合が入っている。