ベテランから若手まで。実力派、個性派がずらりとそろい、高いレベルで優勝争いは激しくなりそうだ。シリーズリーダーには佐藤翼を指名したい。2020年にSGダービー、2021年にはSGオールスターで優出。2021年10月の児島周年を制すなど、大舞台での経験が大きな武器になるはず。昨年はなかなか優勝に手が届かず不完全燃焼に終わったが、それでも7月のボートレース甲子園、10月の平和島周年で優出を決めるなど、随所で存在感は示した。洗練されたターンテクニックは次世代の関東地区のエースとしての資質は十分。切れ味鋭い走りでファンを魅了する。

 福来剛が2023年前期適用勝率は参加メンバートップの7.49をマークした。昨年10月の常滑SGダービーは3日目終了時点で得点率トップタイ。予選トップ通過の期待が膨らんだが、4日目にフライングで散った。悔しい思いを味わったが、更に高みを目指すためには、貴重な財産になったはず。蒲郡は2度のV実績があり、相性も上々。卓越したハンドルワークでファンを魅了する。
 岡村仁にもチャンスは十分。YouTubeでボートレースの魅力を積極的に発信するなど、ファンの支持は厚い。先月のSGグランプリシリーズは3日目にフライングを切り、苦しい戦いに終始した。気持ちを切り替え、2023年の活躍に勢いを付ける意味でも、優勝が欲しい。蒲郡では低勝率機を立て直すことも多く、エンジン出しに定評がある。多彩な仕かけは必見だ。
 地元勢では北野輝季に大きな注目が集まる。昨年11月の津、常滑で2節連続優勝をマーク。昨年末の宮島では予選トップ通過を果たしたが、準優でフライングに散った。痛すぎる勇み足となったが、近況は各地でしっかりエンジンのパワーを引き出すなど、調整手腕が光る。蒲郡では通算5度の優出実績があるが、意外にも優勝の経験はない。そろそろ結果が欲しい。
 蒲郡での実績なら中澤和志も忘れてはならない。昨年11月の当地優勝戦の走りは圧巻だった。1枠で挑んだ中澤は、前付けに動いた鈴木幸夫を冷静にインに迎え入れ、2コースからトップスタートを踏み込んでまくり切った。判断力、勝負センスはさすがの一言。先月の江戸川でも優勝を飾るなど、勢いに陰りはない。
 大池佑来も昨年11月の桐生、津で2節連続V。一般戦での活躍がメインだが、2021年10月には江戸川周年でうれしいG1初制覇。昨年4月の当地周年では見事に予選をクリアするなど、ポテンシャルの高さに疑いの余地はない。コース不問の華麗な立ち回りでV戦線を盛り上げる。
 当地周年制覇の実績を持つ須藤博倫も有力な優勝候補の一角。昨年末の当地を走ったことは調整面では大きなメリットになるはず。エンジン出し、テクニックは一級品。あらゆる面で総合力は高く、大崩れすることは考えられない。若林将も須藤同様、昨年末に当地を走った経験が生きるはずだ。スピード感満点の走りで優勝へ突き進む。
 若手レーサーでは成長著しい豊田健士郎の活躍が楽しみだ。佐藤大佑山田亮太谷川祐一もリズムに乗れば一気に頂点まで駆け上がる力を秘めている。当地では無類の強さを誇る福島勇樹、実績なら平石和男山崎義明野長瀬正孝も負けていない。寒空を吹き飛ばす、熱いバトルから目が離せない。