1月を締めくくる開催は毎年恒例の「家康賞」。今回は7日間のロングシリーズとなる。男女混合戦で行われ、テクニック光る選手が目白押しだ。伸び盛りの獅子たちもギラリと目を光らせて覇権を争う。実力派同士がしのぎを削って、見応えたっぷりの熱きバトルを展開していく。

 抜群の安定感を誇る吉田俊彦がシリーズをけん引するか。昨年は13優出5V。調整力、ターンテクニック、的確な踏み込みと全てのレベルがハイアベレージだ。蒲郡は先月走ったばかりで、冬の調整も見えているのは大きな利点。しかも前回は今回同様の7日間開催だった。優出は叶わなかったが、早くもリベンジのチャンスが到来した。エンジンを水準以上に仕上げて、俊敏自在な運びでVをつかむ。
 2022年は新たに飛躍の年となった山田祐也。2月四国地区選では6コースから大まくりを決めて悲願のG1初制覇を決めた。4月丸亀、5月福岡でも優勝を飾り、実力を証明。武器であるスタート力には磨きがかかって、勝負どころでの鋭い踏み込みは必見。ダッシュ戦からの強烈なターンは破壊力満点だ。
 昨年の前半戦は苦戦を強いられた松田大志郎。しかし、7月びわこの優出を皮切りに、9月多摩川で優勝。12月は児島での優勝を含む3優出1Vと寒くなってきてから、調子を上げてきている。冬の調整が当たっていそうで、2016年ヤングダービーを制したターンスピードも確かなレベルだ。当地は4年ぶりとなるが、優勝実績はあり水面相性は上々。高レベルのターンを繰り出して旋風を起こす。
 吉村正明は確かな技量の持ち主。昨年は9月児島では3コースから差して優勝。続く10月戸田では6コースからまくり差して連覇。コース不問のハンドルさばきは、今大会でもトップクラスだ。優勝実績ある蒲郡で、機敏なハンドルを駆使して主導権を握る。鶴本崇文は4月芦屋で優勝。ハンドルさばきに磨きをかけて、道中での運びは秀逸だ。俊敏な運びを駆使して存在感を示す。荒井輝年は復調ムードだ。11月江戸川では8カ月ぶりの優出から優勝を決めている。巧みな運びには定評があり、くるりと小回りを利かせて1マーク制圧も。蒲郡では4度の優勝実績があり、得意水面のひとつと言える。
 女子屈指のスタート力を誇るのは宇野弥生だ。迫力のスリット攻勢は必見で、カド位置に引いた時は攻撃力も倍増。一昨年には蒲郡で初優勝も決めている。熟知している地元水面で、ビシバシ攻めてVを目指す。土屋南は昨年2V。2月浜名湖の混合戦では道中で抜いて優勝と、男子顔負けの華麗なターンで水面を制圧する。宇佐見淳は妥協なき整備と調整を駆使してエンジンを仕上げ、豪快に握って白星をたぐり寄せる。石田政吾は闘志あふれるレーススタイルで掌握。果敢に外を握って他艇をねじ伏せる。吉永則雄は的確なスリット攻勢から、シャープに水面を切り裂いて白星を並べる。小池哲也はバチッとスリット踏み込んで、速攻戦で1マークを先取りする。間野兼礼は要所でまくりとまくり差しを使い分けて、ポイントを稼ぐ。長岡良也は記念戦線で磨き上げたさばきを駆使して首位戦線に踊り出ることも。谷川里江は豪快に握って白星をつかむ。