2023年女子のビッグレース第1弾である「第7回レディースオールスター」が2月21日から開催される。ファン投票により選ばれた、人気と実力を兼ね備えた52選手が集結し、6日間に渡って熱戦を繰り広げる。

 一番の注目を集めるのは守屋美穂だろう。18213票を集め、ファン投票1位でドリーム戦1号艇にも選出されている。桐生で行われた昨年のこの大会では4カドまくりで優勝。芦屋レディースチャレンジカップ、芦屋モーターボート大賞に続きGⅡ3回目の優勝を果たした。大会初の連覇が懸かる今年の舞台、蒲郡でも2019年のヴィーナスシリーズで優勝実績があり、相性は悪くない。
 その守屋を含むクイーンズクライマックス優出組がやはり、シリーズのV争いをけん引しそう。ともに2コースからクイーンズクライマックスを連覇した田口節子は、当地でも過去4Vと実績が光る。昨年9月のヴィーナスシリーズでも優勝。ティアラ戴冠までの終盤の勢いを加速させたのも記憶に新しい。
 遠藤エミも虎視眈々。昨年は3月の大村クラシックで女子初のSGVを飾り、また、女子で初めて年末のグランプリにも出場。年間の獲得賞金も8266万8200円で女子史上最高金額をマークするなど数々の記録を塗り替えたが、新年を迎え、また新たな気持ちで挑戦してくる。
 悔しさをぶつけるのは平高奈菜。クイーンズクライマックス優勝戦では1号艇をつかみながら田口に差しを許し、準V。同大会では2020年にイン速攻で初のGⅠタイトルを手にしているが、ここ2年はともに1号艇ながら3着、2着と敗れており、雪辱したい思いは強いはずだ。
 混合GⅠを含むGⅠ3Vの実績を誇る平山智加もテクニックで舟券に安定して貢献。昨年のクイーンズクライマックスで優出3着の長嶋万記も、抜群の相性を誇る蒲郡でGⅡタイトル獲得に向け、闘志を燃やして参戦してくる。
 得票数2位と4位でドリーム戦にも選出されたのは大山千広倉持莉々。大山は昨年10月の丸亀でレース中に骨盤骨折という大ケガを負い、長期欠場を余儀なくされたが、最年少でレディースチャンピオンを制した思い出の地・蒲郡は復帰の舞台にふさわしい。着実に地力強化してきた倉持は前期女子ナンバーワン勝率もマークし、乗っている選手だ。そして最も勢いにある滋賀支部で、昨年レディースチャンピオンを優勝した香川素子もV戦線に加わってくる。
 個性派レーサーも参戦。〝三重のまくり姫〟高田ひかるは伸び重視のセッティングで豪快なまくりを連発。チルト3度の攻めが魅力の堀之内紀代子も、その攻撃スタイルが評価され、ファンの投票を集めた。堀之内にとっては、この蒲郡で仲道大輔がチルト3度にセッティングしていたエンジンを引いたのが、スタイル変化のきっかけなだけに、今大会は結果を残したいところだろう。
 他にも走るたびに女子最年長勝利記録を更新する日高逸子、10年連続クイーンズクライマックス出場の寺田千恵、GⅠ2勝の松本晶恵、勝負強さが光る鎌倉涼渡邉優美中村桃佳も勝ち上がるだけの力を持っている。
 迎え撃つ地元勢もレース巧者の細川裕子に、女子屈指のスタート力を持つ宇野弥生大瀧明日香水野望美出口舞有子と実力派そろいで気合もみなぎっている。
 また、若手でもスタート的確な中村かなえ西岡成美に、コーナー戦巧みな清水愛海と楽しみな選手が多く、スリリングで華やかなレースが期待できそうだ。