昨年度と同じく7月7日にモーター、ボート、プロペラが一斉に更新される。このセットで10月のSGボートレースダービー、2月のGⅠ東海地区選手権が開催されるだけに、目の離せない戦いが続く。

 選手の方も7月からは2023年後期がスタート。今節のメンバーでの適用勝率1位は吉川元浩。SG4冠、GⅠ20勝を挙げ、輝かしい実績を残している。また、6月に行われた蒲郡68周年では、機歴評価がワーストクラスのモーターを引いてしまったが、素早く本体整備に着手。見事に立て直し、得点率5位で予選を突破した。さすがに準優勝戦に入るとパワー差に屈してしまったが、平凡機を立て直した手腕に評価が集まっていた。この直後には児島SGオーシャンカップを控えているだけに、弾みをつけたいシリーズだ。
 2位の若林将は、2019年に江戸川周年を勝ち、SGも3回出場している実力者。当地でも2020年のクリスマス&ファイナルカップを優勝してからは相性がグッと良化している。今年に入っても1月のGⅢKIRIN CUPを優勝。快ショットから繰り出す自在戦は吉川の難敵になるだろう。
 3位の清水敦揮は7点に迫るアベレージ。昨年7月の若松では、5コースから4万円台の万舟券を提供してVを飾ったように、オープンコースから繰り出すキレ味鋭いターンは舟券妙味が十分だ。
 GⅠタイトルを持つ枝尾賢松田祐季も優勝候補。枝尾は冬場の勝率は6点台半ばだが、2期前は7.26、4期前は7.31と夏場になると調子を上げる。得意の季節が到来して買い時は今だ。
 前期の松田は期始めのフライングで大苦戦。A1キープが危ぶまれたが、崖っぷちで踏ん張った。今期に入り地元のゴールデンウイーク戦を快勝。軌道修正に成功している。
 他にも新田泰章芝田浩治がA1戦士としての堅実な走りで舟券に貢献するだろう。
 愛知支部からは合計11名が迎撃態勢を築く。筆頭格は北川潤二。今節のメンバーでは勝率5位の6.61をマークして3期連続でA1をキープしている。進入スタイルをオールスローに変え、スタートの精度が上がった。加えてターンスピードもアップしており頼もしい限りだ。
 前期は4月30日にA1勝負駆けを決めた永井源。これまでに7点アベレージを残した経験はないが、29回のA1実績は超安定銘柄と言えるだろう。コース不問の俊敏ターンでV戦線に顔を出す。
 A2は前田聖文平野和明。前田は5月の江戸川で待望のデビュー初Vを飾った。バックストレッチでは、ほぼ最後方だったが、2マークで先行艇にアクシデントが発生。前田は外をブン回って事故を回避し、そのままトップでゴールを駆け抜けた。勢いは継続中で今期は初のA1昇格を目指す。
 平野は2011年7月の平和島以来、優勝から遠ざかっているが、常にA級を確保しており安定感は十分。伸びを求める調整で正解を出すシーンが多い。
 A2ボーダーには届かなかった松竹大輔杢野誓良河合三弘川上聡介だが、地元を走る時は2割増しで考えたい。特に杢野は5月のGⅢマスターズリーグで優出(5着)を果たしており、いいイメージを持って参戦する。
 勝率を落としてしまった花田和明永田郁弥だが、きっかけひとつで浮上する力は持っている。鈴木章司は2期目に突入。水神祭を目標に思い切ったレースを披露したいところだ。