夏真っ盛り!猛暑が続くこの頃。8月一発目の開催は「にっぽん未来プロジェクト競走in蒲郡」。混戦ムードが漂うが、ボート界屈指のターン技術を誇る秋山直之がシリーズをけん引していくか。他にも技巧派のベテランや、攻め果敢な獅子たちの存在も楽しみ。

 ターンスピードは随一の秋山。たとえ1マークで後手を踏むことがあっても、道中での豪快なさばきを武器に猛襲して前団を追い抜くことは多々ある。エンジンを水準並みに仕上げれば、持ち前の旋回力を駆使して水面を制圧する。今年は3月のびわこ、4月の江戸川で優勝。蒲郡では複数の優勝実績がある。全国屈指の広さを誇る蒲郡水面で、身上である全速ターンを連発して白星を量産していく。
 果敢なスリット攻勢が光っている片橋幸貴は楽しみな存在だ。昨年は優出が1回と、スランプ気味の1年となったが、今年はコンスタントに優出を重ねて完全に不調を脱却している。持ち味であるスタート力は年々精度を増していて、2023年度の平均スタートタイミングはコンマ13を記録している。加えて舞台である蒲郡では複数の優出歴がある。ド迫力のスリット攻勢から主導権を握ってレースを支配する。
 確かな攻撃力を秘める鶴本崇文。今年は1月の唐津、2月の平和島で優勝。ムラな一面こそあるが、ツボにはまった時の破壊力には定評がある。蒲郡では1月「家康賞」を含めて5度の優出を果たしている。優勝こそないが、相性は上々だ。水の合う当地で、機敏に攻めてVを狙う。ターン秀逸な長岡良也にも注目だ。今年は3月の芦屋70周年記念で、2020年の津69周年記念以来となる2度目のGⅠ優出を果たしている。的確なスリット攻勢から豪快ターンを繰り出して1マークを制圧する。
 清水敦揮は6月の尼崎で今年初優勝を飾っている。柔軟なハンドルさばきで勝機は逃さない。7月の当地は、不良航法が響き予選突破を逃したが、安定感光る運びでポイントを量産していく。実力派の繁野谷圭介。こちらもハンドルさばきは秀逸。1マークの展開を見極めて、Vコースに舟を切り込ませる。蒲郡では毎年走っていて複数の優出歴もある。多彩な攻め技を駆使して進出する。
 技量確かなベテラン勢も豊富だ。古場輝義は2月の徳山、6月の児島で優出。冷静沈着な運びから、卓越したハンドルさばきを駆使して白星をつかむ。渡邉英児も今年2優出。的確な踏み込みから強烈なターンを繰り出して1マークを制圧する。高橋勲は6月の多摩川GⅢマスターズリーグで2年ぶりの優勝を飾っている。自慢の豪腕は健在で、要所でのさばきには注目。実績光る山本浩次は巧腕を駆使して進出を図る。
 そのほかでは、佐竹恒彦浦上拓也は安定した運びで舟券に貢献する。近年はA級に定着している小池哲也は、身上である全速ターンで他を蹴散らす。古川健は大崩れすることもあるが、武器である鋭いスリット攻勢から一気の制圧も。大場恒季は今期初のA2に昇格。荒削りではあるが、スタート力に磨きをかけて攻撃力は上がっている。