8月の3節目は「男女W優勝戦 名古屋グランパス鯱の大祭典CUP」。男子の頂点、女子の頂点を目指して、6日間に渡って熱戦を繰り広げる。

 まずは男子の顔触れから見ていくが、注目はやはり実績上位の萩原秀人だろう。SGの常連で今年も徳山グランドチャンピオン、児島オーシャンカップに出場。優出こそ果たせなかったが、ともに予選突破して準優勝戦3着と安定した結果を残している。当地でも近況は抜群の安定感。一般戦に限れば4連続優出中(2V)で、昨年12月末のシリーズでは9戦6勝、オール2連対という素晴らしい成績で優勝している。
 地元で迎え撃つのは杉山正樹吉田裕平。杉山はGⅠ優出18回という実績を持つが、惜しくもまだ美酒を味わっていない。記憶に新しいのは4月の宮島GⅠ周年記念。自身2度目の優勝戦1号艇をつかんだが、2号艇・島村隆幸のジカまくりに屈し(転覆失格)悔し涙を飲んだ。それでも当地実績はすさまじく2020年7月からの直近約3年間で4優勝とラッシュに突入している。
 元選手である吉田徳夫さんを父に持つ、2世レーサーとしても知られる吉田裕平もその期待通りに力をつけてきた。2023年後期適用勝率は男子メンバーで萩原に次ぐ2位の勝率7.12をマーク。7月の大村ルーキーシリーズでも優勝するなど好調だ。当地でもデビュー初Vを含む3優勝をマーク。いずれも優勝戦1号艇からきっちり押し切る王道Vで、いい時は予選の序盤から強さを見せつける印象だ。
 地元男子はもう一人・宮下元胤。こちらもベスト6を狙える実力は十分に備えており、強力布陣で挑む。
 遠征組では永井彪也黒井達矢の関東勢に、西野雄貴がA1級で参戦。7月の桐生で23年ぶりに優勝したベテラン渡辺豊、若手で力をつけてきている佐藤悠も面白い存在だ。
 一方、女子は7月に行われたGⅢオールレディース戦の「雪辱戦」の意味合いを持つ。中心となるのは細川裕子谷川里江大瀧明日香の地元3選手に中谷朋子だが、この4人はいずれもその当地GⅢオールレディース戦で1~4号艇で優出。枠番は1号艇・細川、2号艇・谷川、3号艇・中谷、4号艇・大瀧の順だった。
 その優勝戦の結果はチルト3度に跳ねた6号艇・土屋南を5号艇・松尾夏海がマークし、6コースからまくり差して優勝をかっさらったが、細川を筆頭に4人とも悔しい思いを経験しているのだ。
 それでも細川は優勝こそ逃したものの、予選から準優までオール2連対でまとめた堅実さはさすがだった。6月の芦屋からその蒲郡GⅢオールレディースまで5節中4優出するなど好調もキープしている。谷川も持ち前の攻撃力は健在。好素性36号機のパワーもあったが、攻めて行くレースで予選をオール3連対としていた。また、中谷は今回の男女Wで当地は早くも今年4節目。地元選手たちに負けじと調整は心得ている。
 この4人以外にも大阪支部から強力ライバルが参戦。スタート巧者の落合直子に、テクニックある原田佑実、メキメキ実力をつけA1級に昇格している高憧四季、攻撃力ある上田紗奈西村歩はベスト6入りするだけの力は持っている。
 他にも山下友貴に地元の深見亜由美、若手も武井莉里佳宇恵有香らの成長株もおり、熱く激しい戦いが期待できそうだ。