今秋の大一番・SG第70回ボートレースダービーが2節後に迫った男女混合の5日間シリーズ。主役には月末の大舞台にも参戦する山崎郡を推奨したい。SGダービーに向け、調整法の手がかりをつかむためにも重要な一戦となる。

 当地は2年ぶりの参戦となるが、前回戦でも優出しており、水面相性は悪くない。今年は住之江、浜名湖、下関でV。9月半ばの段階で年間14優出の数字は今節メンバーの中では断然。一般戦での安定感は際立っている。
 地元主役として期待されているのが鈴木勝博だ。蒲郡は昨年10月から現在3連続優出中と堅調。その3回のうち2回は準優1号艇、1回は2号艇で乗っているように予選を上位で通過している。山崎と並び年間3V。7月の平和島優勝戦では4コースから差し切っており、鋭い展開の読みを披露している。走り慣れた地元水面でコース不問の活躍を見せてくれるだろう。
 昨年のPGⅠマスターズチャンピオン覇者・上平真二は昨年3月以来の当地参戦。前回戦では準優勝と健闘しており、一般戦ではコンスタントに優出戦線に絡んでいる。
 女子A1級は寺田千恵堀之内紀代子廣中智紗衣の3人だ。
 蒲郡では2020年のレディースチャレンジカップでGⅡV実績がある寺田は今年2月のGⅡレディースオールスター以来の参戦となる。前回戦は初戦で妨害失格を喫したが、その後も抜群の舟足を武器にピンラッシュで舟券に貢献しており、女子の中では地力最上位の存在だ。
 堀之内がチルトを跳ねる攻撃派として目覚めるきっかけとなったのはここ蒲郡。思い入れもあるだけに、伸び仕様に仕上がった時は強豪男子相手でも大暴れするシーンは十分ある。今年3Vの内容は1月鳴門を3コース、3月唐津は6コース、6月若松は5コースとすべてまくりで勝ち切っている。唐津では混合戦を制しており、まくり屋としての本領を発揮した。
 廣中は当地では女子戦が続いており、混合戦参戦は5節(4年3カ月ぶり)となるが、前回戦では優出しており、今回も再びそのチャンスはあるだろう。
 他のA1勢では田中和也妹尾忠幸天野晶夫らがスタンバイしている。当地巧者の田中は近況5節で優勝2回、準優勝1回と好結果を残している。
 ベテラン勢では渡邉英児堤昇岩崎正哉らをピックアップしたい。渡邉は当地前回戦となる8月は4コースからコンマ05のトップスタートで豪快にまくって優勝を決めており、連続Vをかけて臨む。
 A1級以外の女子選手では落合直子塩崎桐加の両者も優出できるだけの地力はある。落合は当地前回戦の7月は2日目にフライングを切ってしまったが、その後もすべて3着以内とまとめてしっかり舟券に絡んでいる。
 落合もスタート力のある速攻派だが、塩崎はさらにそれを上回り、年間平均スタートタイミングはコンマ13と秀逸。V候補筆頭の山崎と同じ数字をマークしており、ダッシュ戦でも攻めの起点として注目したい女子選手だ。
 他の地元勢では平野和明丹下健の両者も予選を突破できる力はある。
 激戦となりそうな男女混合の5日間シリーズ。今節の女子選手の顔ぶれは十分優勝を狙える実力者がそろっており、軽量を生かして男子A1相手に大暴れするシーンもありそうだ。