5年ぶりに蒲郡で開催される「SG第70回ボートレースダービー」。年末のSGグランプリ出場を目指して、賞金争いも加熱している。ボート界トップクラスのスターたちが集結して、白熱のバトルは必至だ。最高峰のテクニックが火花を散らして、秋の蒲郡水面を彩る。

 昨年のMVP男・馬場貴也は今年も勢いに乗っている。7月の児島SGオーシャンカップ優勝戦では1号艇で、羽野直也のまくり差しに屈して辛酸をなめたが、8月の福岡SGボートレースメモリアルの優勝戦では再び1号艇をゲット。力強く押し切ってリベンジを果たした。賞金ランキングは目下1位で、ボート界をけん引している。最高峰のターンでSG連覇と2度目のダービー制覇を目指す。
 峰竜太は今回が待望のSG復帰戦になる。ここまで4月の津GⅠ周年と、7月の浜名湖GⅡモーターボート大賞、9月の住之江GⅠ高松宮記念でV。スピード感あふれるターンは健在で、勝負どころを逃さずに鋭い攻めで水面を席巻する。蒲郡では2015年SGメモリアル優勝戦で、篠崎元志と死闘を繰り広げたが惜しくも2着。今年6月のGⅠ周年でも優勝はできなかった。当地では未だに優勝が0だが、そこは数々の歴史を塗り替えてきたスター。SGで残り1場となった蒲郡を攻略して、全国24場制覇を達成することも十分あり得る。
 今年の愛知勢は近年になく活躍が目覚ましい。エース・池田浩二はSG3優出、GⅠで5優出とトップ戦線で確固たる強さを見せて安定感抜群の走りを見せている。賞金ランキングは6位。(9月14日現在)SGグランプリ出場へは安全圏で、トライアル2ndからの出場を目指す。勝手知ったる水面で、エンジンを仕上げて超絶ターンを繰り出す。
 次世代のエースとして期待される磯部誠は6月の徳山グランドチャンピオンで悲願のSG初制覇を飾った。続く7月の児島オーシャンカップでも準Vと、高水準で安定している。調整力、ターン技術と全てのレベルがアップしていて、地元でダービー制覇にも期待がかかる。剛柔自在の攻めで主導権を握る。
 タイトルホルダー平本真之は6月の徳山SGグランドチャンピオンで優出。3月のびわこGⅡ秩父宮妃記念杯で優勝。蒲郡では2021年のGⅠ周年Vの実績。的確なターンで勝機を逃さない。
 2021年蒲郡SGメモリアル覇者の原田幸哉は育った地で快演を見せるか。8月の福岡SGメモリアルで優出を果たして調子は上がってきた。迫力のスリット攻勢で一気に先制を決める。
 勝負強さはピカイチの石野貴之。5月の芦屋オールスター優勝を含む、SG3優出1V。特に大舞台での強さは傑出していて、ここ一番での気迫の走りには注目だ。
 ナイターSG6Vの毒島誠は今年2度のGⅠ優勝を含む7V。蒲郡では2020年SGチャレンジカップV。夜王が実績ある水面で豪快に攻める。
 7月の児島SGオーシャンカップの覇者・羽野直也は、ターンに磨きをかけてトップ戦線で躍動。勢いに乗ってダービーVも十分可能だ。
 SG2Vの深谷知博は今年SGで2優出。高いレベルで安定している。俊敏ターンで3度目のSG制覇を目指す。
 桐生順平はGⅠで2V、7月の児島SGオーシャンカップ優出。トップ級のターンで5年10カ月ぶりのSG制覇を狙う。
 片岡雅裕菊地孝平はボート界屈指のスリット攻勢で水面を制圧。2月の蒲郡GⅡレディースオールスターを制した長嶋万記は男勝りのターンで進出。東都のエース濱野谷憲吾は冷静な攻めで勝機を逃さない。今垣光太郎は変幻自在の攻めで一発。三重の2大エース井口佳典新田雄史もシャープな攻めでSG返り咲きを狙う。巧腕光る西島義則江口晃生は進入から目が離せない。