SGボートレースダービーが終わり、10月31日には2024年前期適用勝率が決定した。A1ボーダーは6.17、A2は5.42だった。今節の出走メンバーに当てはめると、A1ボーダーを超えたのが10名。上位陣を勝率順に紹介する。

 出場選手中、一番のハイアベレージは野口勝弘。A1初昇格の勢いそのままに前期は6.95をマークした。ターニングポイントになったのが大怪我。2021年8月に多摩川で転覆して4カ月余りも戦列から離れたが、自らと向き合いこれまで以上に情熱を注いだ。蒲郡はいつ、どんなモーターを引いてもしっかりと引き出して来た。優勝候補の一人として堂々たる走りに期待したい。
 2位の6.78は浜先真範。今年はGⅠを6節走って準優入りは高松宮記念(住之江)のみと壁にぶち当たっているが、一般戦では8優出1優勝と安定した航跡を描いている。
 3位は6.73の中野次郎。GⅠ5Vの実力者でSGのファイナリストに5回も名を連ねている。9月のGⅠ高松宮記念では優出3着と存在感をアピール。今大会は節目となる通算50Vへチャレンジする。
 4位は6.72の佐藤大佑。4期連続でA1勝率をクリアし、前期は自己ベストを更新した。今年は3月の江戸川を手始めに9月の三国、10月の宮島で優勝。1マークの決定力が高いのが魅力的だ。
 5位は6.54の金田智博。前々期に初めてA2に昇格し、前期は更に1点以上も勝率を上げてA1レーサーの仲間入りを果たした。次のターゲットはデビュー初Vだ。
 6位は6.37の永井彪也。2019年にPGⅠヤングダービー(三国)で世代の頂点に立ち、2021年には丸亀GⅠ周年も優勝した。その後は快音こそ響いていないが、俊敏なコーナーワークは健在。必ずやV戦線に顔を出して来るだろう。
 7位は6.26の上條嘉嗣。前期は9月の当地戦で通算3回目の美酒を味わった。準優でみせた4カド一撃、優勝戦のまくり差しとセンターからの攻撃力は警戒が必要だ。
 8位は6.23の清水沙樹。前期は5月の桐生で優勝を飾り、7期ぶりのA1返り咲きを決めた。今節は女子レーサーが8名参戦するが、筆頭格として男子レーサーと真っ向勝負だ。
 9位は6.20の本多宏和。A1の継続回数を12期に伸ばしたが、本来の走りではなかった。心機一転して浮上のきっかけをつかみたい。
 10位は6.19の寺本重宣。ここ数年はA2にあまんじていたが、前期は最後の地元戦を踏ん張って7期ぶりのA1ボーダーを超えた。1着より2着や3着回数の方が多いタイプで舟券作戦からは外せない。
 新年からはA2に陥落してしまう松尾昂明佐々木和伸だが、実力はA1レベル。松尾昴は攻撃力、佐々木は機敏性がセールスポイントだ。
 女子は前出の清水を始め、7月の当地GⅢオールレディース戦で大外6コースから突き抜けた松尾夏海が参戦。その節の準優でフライングをしてしまった平川香織だが、着実に力を付けていることを明白にした。地元期待は水野望美。この1年はリズムに乗れていないが、元気ある本来の走りを取り戻して欲しい。他にもベテランの渡辺千草、粘り強い加藤綾、5000番台の井上遥妃飯塚響が花を添える。
 最後に地元勢。野口、本多、水野の他にもコーナーにキレがある服部達哉、ストレート系を引き出し一発力を秘める岩永雅人、怪我から復帰して復調近い汐崎正則、蒲郡選出のフレッシュルーキーとして恩返ししたい一色凌雅が気持ちを高めて参戦する。