師走を迎えて冬の寒さが本格化してきた今日この頃。今節は4日間の短期決戦で、男女混合戦が行われる。個性派がそろって白熱の戦いを展開する。中でもターンスピード光る若獅子や、機敏なハンドルさばきが光る気鋭の走りには注目したい。

 シリーズを引っ張っていくのは秦英悟か。今年はここまで10優出4Vの成績。特に11月鳴門と戸田で優勝と、寒さが増してきて調子を上げている印象だ。ターンスピードはメンバー屈指で、調整力も卓越している。蒲郡は4年1カ月ぶりの出走でブランクこそあるが、優出は記録している水面だ。冬場の調整はお手のものなら、しっかり蒲郡の調整も把握してエンジンを上位級に仕上げる。
 秦と並んでV候補として期待されるのは高倉和士。今年は1月大村、6月福岡で優勝。GⅠでも2度の優出を果たしていて着実にレベルアップしている。正確無比なハンドルさばきには定評があって、安定感ある走りが光っている。近況は先にも述べたGⅠ常滑ダイヤモンドカップ、若松GⅠ地区選手権と優出を果たしていて秦と同様に、気温低下と共に調子を上げている印象。広大な蒲郡水面で自慢のハンドルテクニックを駆使して、覇権争いを演じる。
 地元で遠征勢を迎え撃つのは佐藤大介。今年は優勝こそないが、各地でコンスタントにポイントを量産して、ここまで12回の優出を記録している。蒲郡では今年4節走って3度の優出と、さすがに地元だけあって安定感に拍車がかかっている。11月当地でも優出を果たしているように、冬場の蒲郡の調整もつかめているか。熟知している水面で俊敏自在な攻勢から地元の砦を守る。
 山口裕二は安定したハンドルさばきで舟券に貢献。今年は3月大村、4月福岡で優勝。いずれも3コースからの戴冠だけに、センター戦での運びには特に注目したい。来年1月からA1に返り咲きとなる榎幸司。今年は5月下関、6月戸田で優勝。的確な踏み込みから冷静な運びで白星は逃さない。安定した調整力を駆使して、エンジンを水準以上のパワーに仕上げてくる。
 東海期待の若獅子は松井洪弥。通算4V中3度の優勝が5コースでのものでターン技術は秀逸だ。もちろん踏み込みの鋭さにも定評があり、要所で鋭発を決めてくる。イン戦はさることながら、ダッシュ戦での決定力の高さは目を見張るものがある。蒲郡は12月1節目に参戦したばかりで、過去にはGⅢ企業杯での優勝歴があるように、実績ある水面で今年初Vも十分期待できる。近年、才能を開花させているのは石田貴洋。昨年の初優出を皮切りに、今年は住之江で初優勝を飾っている。その後も11月に2優出を数えて好調をキープしている。器用な立ち回りができるタイプで、状況に応じて変幻自在な攻勢で頭角を表してくる。
 鋭いスリット攻勢には定評がある高橋英之は、ド迫力の踏み込みで水面を沸かせる。ベテランの森竜也も衰え知らず。熟練の調整力で本体を仕上げ、若手顔負けの気風のいい握りっぷりで勝機を逃さない。大澤普司橋本久和の群馬の実力派は攻撃力の高さを発揮して台頭は十分。木場悠介田川大貴は果敢にスリットを攻めてアピールする。木村紗友希喜多須杏奈の女子勢は華麗なターンを駆使して進出を図る。