通称「地区選」。6地区に分かれ、例年2月に各地で順次開催されている伝統あるGⅠだ。東海地区選手権には愛知、静岡、三重の3支部から精鋭が集結。東海4場で持ち回り開催となっており、直近は徳増秀樹(浜名湖)、磯部誠(常滑)、松尾拓(津)、池田浩二(蒲郡)、菊地孝平(浜名湖)と地元勢が5年連続で優勝を飾っている。その流れで言えば、今年は地元愛知勢が優勢だ。

 初日12Rで行われるドリーム戦のメンバーは池田、磯部、深谷知博平本真之、菊地、井口佳典の予定となっている。
 2023年のSGグランプリに18人中、5人の精鋭を送り込んでおり、東海地区はハイレベルなメンバー構成だ。その中でも愛知勢が最多3人を送り込み、池田、磯部、平本はファイナリストとして名を連ね、2024年のSG優先出場権を獲得した。3者いずれも常に高いレベルで安定しており、今回もV候補としてシリーズをリードする。
 蒲郡GⅠのドリーム戦1号艇は池田の「指定席」。初戦でしっかり結果を残して地区選タイトル獲得へ弾みをつけたい。磯部は6月の徳山SGグランドチャンピオンを制してSG初V。2年連続で獲得賞金1億円超えと充実一途だ。平本も昨年は年間を通して堅調。2021年の66周年以来、2つ目の蒲郡GⅠ制覇を狙う。3者ともに今大会タイトルホルダーでもあり、池田は4年前の蒲郡大会を含め2V、磯部は一昨年の常滑、平本は2015年の浜名湖で制している。
 静岡支部からは昨年のSGグランプリに深谷と菊地の2人が参戦。この両者が初日ドリーム戦に選ばれている。菊地は2019年の浜名湖大会覇者。深谷は当地を苦手水面にしていたが、10月当地のSGボートレースダービーでは準優3着と奮戦しており、そのイメージも変わりつつある。地区選タイトルはいつ獲っても不思議ではない。
 三重支部は井口を筆頭に新田雄史らがV戦線に絡んできそうだ。三重支部からドリーム戦に選出されている井口は4月の若松PGⅠマスターズチャンピオンを制しており、GⅠ周年記念2Vの実績ある得意の蒲郡で3回目の地区選タイトル獲得を目指す。新田も2022年に当地連続Vを決めている好相性水面だ。
 地区選歴代覇者に名を連ねる徳増、柳沢一赤岩善生らもV候補の一角。連覇のかかる徳増と、赤岩は地区選で2年連続優出中だ。ベテランの服部幸男はメンバー中最多3Vの実績を誇っている。
 女子選手は静岡91期の長嶋万記三浦永理。愛知から細川裕子、三重からは高田ひかるが参戦する。女子4人の中では三浦が今期最高勝率をマークしているが、蒲郡実績で言えば長嶋と高田が優勢だ。長嶋は前回のSGダービーは途中帰郷に終わったが、2月のGⅡレディースオールスターでGⅡ初Vを決めたように大の得意水面。高田も近況3連続優出中と堅調。何より伸び仕様を志すきっかけとなったのも4年前のこの地区選であり、チルトを跳ねた攻撃派としてどこまで奮闘できるか楽しみだ。
 期待の若手をピックアップするなら吉田裕平板橋侑我の2人だ。吉田はSGボートレースダービーでSG初出場初優出(3着)と大健闘し、大舞台で自信をつけている。板橋は12月の鳴門で2回目のGI制覇。一番の武器と自認している3コースからのまくり差しは絶品だ。また地元の野口勝弘大須賀友は今節が地区選デビューとなる。