ルーキーシリーズの出場資格は原則登録6年未満だが、特例のオーバーエイジ枠として満30歳未満でSG優出経験者を除く登録6年以上の選手も6人まで認められている。今節の中では佐々木翔斗溝口海義也井上忠政前田篤哉がオーバーエイジ枠で参戦となる。

 今年のルーキーシリーズは年間23戦組まれており、その4戦目が当地で行われる。実力的に一枚抜けているのが定松勇樹だ。昨年15優出7Vの実績は断然ですべて優勝戦を1号艇で逃げ切ったもの。シリーズリーダーとして活躍し「王道路線」でのV量産はお見事。7Vのうち5つはルーキーシリーズで今節も堂々の主役として人気を背負うはずだ。当地は昨年6月のGⅠ周年記念以来の参戦となる。節間未勝利に終わったが、ここに入ればスピードとハンドルの精度は絶品。昨年の芦屋ボートレースオールスターでSGデビューを果たした22歳は3月の戸田SGボートレースクラシックの出場権も獲得しており、大舞台で最も飛躍が期待される若手といってもいいだろう。
 定松とともに今期7点オーバーの勝率を残しているのが大阪の井上だ。スタート事故が多く出世が遅れたが、定松同様に井上も1着量産タイプでコース不問の鋭い攻めが一番の持ち味だ。
 地元勢では前田3兄弟が主役を担う。長男・篤哉は1月の常滑で通算8回目のV。当地は前回戦の昨年10月に優出しており、初Vへ向け気迫の攻めを披露するだろう。さらに篤哉は初日のドリーム戦1号艇に指名されており、序盤でいい流れを築いてシリーズリーダーに名乗りを挙げたい。
 今節はA1級選手が5人おり、双子の兄・前田翔もドリーム戦に選出されている。昨年は8優出と健闘し、今年も1月から常滑、鳴門、びわこで3連続優出と好調だ。
 弟・前田滉は昨年1月から7月までの半年間で3本のフライングを切り、大きくリズムを崩したが、来期適用勝率は7点を狙えるだけのハイペースで巻き返している。昨年は下関のPGⅠヤングダービーで前田3兄弟がGⅠ史上初の3兄弟同時出場を果たしたが、今度は地元で3兄弟同時優出の期待も膨らむ。
 松本純平は今期が2期目のA1級だが、まだV経験がない。ルーキーシリーズでは優出常連だが、今年こそ優勝の美酒を味わってさらにステップアップしたい。
 A2級で唯一ドリーム戦に選ばれている中亮太の最大の武器はスタート力だ。今期は平均スタートコンマ13と毎期着実に上昇しており、今節メンバーの中ではトップ。加えて来期適用勝率も7点オーバーのハイアベレージをマークしている。
 近況の勝率上昇度でみるなら中島秀治も好調選手の1人。今期5.54から来期は6.56まで上げ、初のA1級昇格を目指し奮闘中だ。今年はルーキーシリーズ初戦のびわこを制し、通算2回目のVを決めており、当地前回戦の10月も5コースから準優勝と健闘している。
 戸田のフレッシュルーキー・飛田江己も近況好調で11月以降の勝率は6.77と大幅に上昇させている。PGⅠヤングダービーに2年連続出場中の溝口もA1級返り咲きを狙えるペースできており、堅調だ。
 今節の中では登録番号が最も上の佐々木はまだV経験はないが、昨年12月の常滑で準優勝と健闘。初優勝の水神祭を狙えるだけの地力を着実につけている。
 個性派で選手間でもいじられキャラとして人気の仲道大輔は初優出となった昨年5月の常滑で見事初Vに結び付けた。チルト3度を駆使してのまくり一撃は圧巻で伸び仕様に仕上がった時は破壊力を増す。他の地元勢では当地のフレッシュルーキー大場恒季一色凌雅。そして高井雄基大江純藤原孝斗の躍進にも期待したい。高井は1月の住之江ルーキーシリーズで初優出を決めたばかりだ。