4日間短期決戦に豪華メンバーが集まった。地元主役を務めるのは池田浩二赤岩善生の2人だ。池田は昨年のSGグランプリファイナリストでもあり、SGの優先出場権を確保している。当地前回戦となる2月の東海地区選手権を圧勝し、14回目のGⅠ制覇。今年も高いレベルで安定している。今節はF休み明けだが、知り尽くした地元水面とあって、問題ないだろう。

 池田とともに地元2枚看板としてシリーズをリードする赤岩は今年早くも4回目の当地参戦となる。2回前のGⅠ東海地区選手権では優出4着。その2週間後の一般戦では準優勝。ともに外枠で優出し、進入から見せ場をつくり「推理の妙」を提供した。ただし、欲しいのは優勝のみ。当地は2021年9月以来、優勝から遠ざかっているだけに、2年7カ月ぶりの美酒を味わいたい。
 地元2枚看板に立ち向かうのがSG7冠、GⅠ21Vの太田和美だ。昨年以降、GⅠ戦線では優出がなく苦戦しているが、一般戦に入ればスタート力や展開の読みは一枚抜けており、速攻連打で活路を見いだす。当地は1998年9月のGⅠダイヤモンドカップで一度だけ優勝経験がある。近況は2節連続優出中と堅調だ。約26年ぶりの当地Vとなれば、話題を振りまくことになるだろう。
 前記3者以外にもA1強豪はズラリとそろっている。椎名豊久田敏之金子拓矢の群馬トリオも優出戦線にはしっかり絡んでくるだろう。
 椎名の速攻力は記念戦線でもトップクラス。コース不問で攻めの起点になるスタート力は秀逸だ。久田は当地を得意水面にしており、直近2節は連続優出中。2020年にはチャレンジカップでSG優出(3着)実績もある。金子も同様に当地は連続優出中。1月の一般戦では1号艇で優出したが、惜しくも勝ち切れず準優勝に終わっているだけに、今度こその思いも強いはずだ。
 地元A1は池田、赤岩のほか杉山裕也前田翔がスタンバイ。杉山は3月の江戸川GⅠを予選トップ通過で優勝戦の1号艇を手に入れたが、GⅠ初Vとはならず。再び一般戦でリズムを加速させ、GⅠ戦線での飛躍に期待したい。前田は3月の当地ルーキーシリーズで優勝した兄の篤哉に続き、準優勝。前田兄弟でワンツーを決めて、地元ファンを喜ばせている。
 谷津幸宏は当地での走りには波があるが、2022年12月の前回戦では準優勝戦、優勝戦とゼロ台の快ショットを決めて優勝に結び付けている。
 当地は今年に入って男女混合の一般戦が多く、好モーターを引いた女子選手がシリーズを盛り上げるシーンもたびたび見られる。今節は地元の宇野弥生を筆頭に土屋千明樋口由加里實森美祐らの奮起に期待したい。軽量女子の一撃が高配当をもたらすだろう。
 4月末は級別審査の締め切りでもあり、来期適用勝率にも注目したい。大幅にジャンプアップさせているのは佐藤隆太郎だ。2月の平和島GⅠ関東地区選手権で優出(4着)と健闘。初の7点オーバーを狙えるだけの活躍を見せている。
 伸び仕様には定評ある下出卓矢尾上雅也松村康太らもA1復帰を狙えるだけの勝率をマークしており、期末の勝負駆けも見逃せない。また前原大道は初のA1昇格へ向け、今節がラストスパートだ。