
今シリーズの出場メンバーで前期(2025年後期適用)勝率1位は
仲谷颯仁。前期は期始めの11月に高松宮記念(住之江)でGⅠ優出3着。今年に入って2月のGⅠ九州地区選手権(大村)では、2018年の若松大会以来、7年振りに九州チャンプに輝いた。これが自身2個目のGⅠタイトルとなり、その優勝で権利を得たSGボートレースクラシック(若松)では準優勝戦入り。4月の津GⅠ周年記念、福岡GⅠ周年記念も予選を突破しており、高値安定の優良銘柄として信頼度は高い。キレ味抜群のターン力はSGVを狙える逸材だ。
渡辺浩司も記念戦線で存在感を示している。前期はGⅠを5節走って3度の予選をクリア。12月の福岡周年では優出3着と奮闘した。一般戦では常に優勝候補の筆頭クラスで持ち前の速攻力は一枚も二枚も上の存在。SGはこれまでに8回出場しているが、2021年のボートレースダービー(平和島)から遠ざかっている。今年は現時点でボーダー付近に位置しており、選考締め切りの7月末日まで3カ月間を切った。4年振りの大舞台へ一走一走が勝負駆けだ。
福岡コンビに挑戦するのが
上條嘉嗣。初めてA2級に昇格してから11期間を要したが、その後A1級に初昇格してからは6期連続でキープしている。前期は自己ベストの7.19には及ばなかったが、6点台後半のハイアベレージを残した。今年は3月に住之江、徳山、桐生で3連続優勝の離れ業。インコース以外で2Vを挙げていることにも価値がある。当地では2023年9月に3コースからまくり差しを決めて優勝を飾っており、昨年10月のサッポロビール杯争奪戦でも優勝戦に駒を進めている。パンチのあるエンジン出しは脅威の存在だ。
ネームバリューなら
坂口周。3期前にA2級に陥落したが、翌期に6.81をマーク。前期もしっかりとA1級を確保した。近年の当地戦ではモーター抽選に泣かされている感じがするが、通算12優出3Vと相性は悪くない。
GⅠでの優出経験はない
白神優と
森野正弘だが、一般戦ではパフォーマンスの違いを魅せつける。白神は前期3優出2V。11月住之江、1月多摩川でトップゴールを果たしている。成績にムラがあるのは否めないが、流れをつかんだ時の攻めっぷりは特筆級だ。
対照的に森野は安定感たっぷりの走りが身上。確かなスタート力とターン力でファイナル常連なのは間違いない。
7月からA2級に陥落してしまったのが、
有賀達也と
岡祐臣。有賀はスタート事故こそなかったものの、GⅠを4節走ったことで勝率を上げられなかった。
岡は1月の平和島でフライングなど、休みがちだったが、その反面、11月福岡、4月津で優勝。特に4月の地元戦では復活を印象づける走りを披露しており、新期に入っての反撃に期待が高まる。
他にもA2級の
中村魁生、
高橋正男、
田中京介、
松下直也、
小坂宗司、
前野竜一が主力陣の隙を突いて上位進出を狙う。
地元勢は、
北川潤二が筆頭格。前期は4月の大村で勇み足をしてしまったが、最終的にはA1級の座を守った。フライング休みが未消化で隠れ一本持ちではあるが、ホームプールだけに減点材料にはならないだろう。
吉田慎二郎はA2級だが、地元を走る時はA1級レーサーと互角以上の戦いをする。他にも一歩ずつ成長している
一色凌雅、道中でしぶとく食い下がる
花田和明も気合を入れて参戦してくるだろう。
最後に女子は
小池礼乃と
野田部宏子は5点台を残しており、男子が相手でも軽視は禁物。
濱崎寿里矢、
田中瀬里奈、地元の
石原凪紗、
伊藤栞、
中村紋夕梨、そしてデビュー戦を迎える
今泉澪の走りにも注目したい。