2025年後期適用勝率7点台の山崎郡山田康二坪井康晴がV戦線をリードするか。メンバー最高の7.55をマークした山崎は、過去10期間で8度も7点勝率を残しており、舟券貢献度も高い。そのことはファンも熟知しており、2022年から4年連続でSGボートレースオールスターに選出されている。同時にSGレギュラーの証とも言えるグランドチャンピオンにも2022年から出場し続けている。昨年の近畿地区選手権(尼崎)を制してGⅠウィナーの仲間入りを果たし、今年も近畿地区選手権(三国)では優出6着、4月の住之江GⅠ周年は優出5着と存在感をみせている。当地は通算3優出1V。2023年10月には9戦8勝の準パーフェクトVを飾っている。

 アベレージは7.32で山崎に及ばなかった山田だが、優勝回数は8優出6Vと際立っていた。今年に入って徳山、江戸川、児島、鳴門で優勝。1月の江戸川GⅠ周年では、2コースから池田浩二のイン戦を差し切り自身3度目のGⅠVを成し遂げた。当地はGⅠ63周年記念で優出3着など、3度のファイナル進出歴はあるものの、まだ美酒は味わっていない。ハイレベルなモーター出しを駆使してVに照準を合わせる。
 坪井はSG3冠、GⅠは11Vと輝かしい勲章を持っている。そんな坪井でも2019年グランドチャンピオン(多摩川)で優出5着以来、SGでの活躍が減っていたが、2023年グランドチャンピオン(徳山)では4年振りにファイナリストに名を残し(優出3着)、昨年もチャレンジカップ(下関)は優出(転覆)、グランプリシリーズ(住之江)でも優出6着と完全復調。4個目のSGタイトルも視野に入って来た。早くから足を重視したセッティングを追求しており、展示タイムから猛烈にアピールする。
 スタートを武器に豪快戦を披露するのが中辻博訓和田拓也。中辻は50歳を迎えてもレースっぷりが若々しい。当地を連続優出中の和田は、3月の6日制でもモーターを引き出しており、調整を手の内に入れているだろう。
 対照的に作間章はコーナーで勝負する。自力攻めは少なくても、展開を読んでの立ち回りは絶品。どんな条件でも2~3着には入れておきたい。
 前期A1級からの降格組は谷川祐一谷野錬志。特に谷野は自身初のF2をしてしまい全く身動きが取れなかった。7月からは14年振りのB級暮らしだが、持ち前のターン力がさび付いた訳ではないだけに反撃に期待したい。
 最後に愛知支部からは鈴木勝博三浦洋次朗平野和明花田和明都築正治倉田茂将服部達哉の7選手が参戦。鈴木は前々期にA2級に陥落したこともあり、一から見つめ直した。そして、A1級に返り咲くだけでなく勝負強さも身に着け、今年は徳山を手始めに丸亀、宮島、平和島と4Ⅴの快進撃。来春の当地SGボートレースクラシック出場へハイペースで飛ばしている。今回も地元のエース格として優勝だけを目指す。
 三浦は今年2月の常滑で待望のデビュー初V。プロペラはノーハンマーが基本スタイルだけに機歴に左右されがちだが、ターンセンスはA1級レベル。5月の当地ゴールデンウィーク戦も優勝戦で6コースから3着に食い込んでいる。
 A級常連だった平野だが、7月からは13期振りにB1級に陥落してしまった。勝率はA2級昇格ボーダーを超えていたものの、2連対率が30%を割ってしまったことが原因。奮起の走りに注目だ。
 花田や都築がベテランの味を発揮すれば、倉田も活きのいい走りで沸かすだろう。前期は直近10年間で一番良くなかった服部だが、A2級に復帰することが出来るだけの力は保持している。