ボートレース蒲郡の師走第1弾は「GⅢオールレディース 三遠ネオフェニックス杯争奪 ガマの女王決定戦」。10月末に行われたヴィーナスシリーズに続き、人気の高い女子戦が6日間に渡って繰り広げられる。

 レディースチャレンジカップ最終日の11月30日が、このオールレディース前検日とあって、賞金ランク上位が不在。それだけに、A1級はただ一人という状況だが、それでもレディースチャンピオン、クイーンズクライマックスといった女子のPGⅠタイトル保持者が6選手と実力者はそろっている。
 その唯一のA1級は今井裕梨だ。初優勝がデビュー19年目の2022年6月と遅咲きだが、地道に着実に地力をつけてきた。今年も2月の江戸川で通算5回目のV。的確なスタート力を武器にした、センター戦からの強気の攻めも魅力の一つだ。当地ではまだVこそないが、昨年末のGⅢクイーンズクライマックスシリーズ戦5号艇での準優勝は当地のファンにはまだ記憶に新しいところだろう。
 10月末までの前期、メンバー中ナンバーワンの勝率6.50をマークしたのは香川素子。2022年の丸亀レディースチャンピオンでPGⅠ初Vを果たしたベテランは、今年も9月の桐生GⅢオールレディースを制し、年間における連続優勝をこれで10年に伸ばした。ただ、当地はあまり走る機会がなく、近況も5節前の2020年3月以来、優出からも遠ざかっているだけに、まずはベスト6入りを目指したい。
 1月から5期ぶりにA1級返り咲きを決めたのは小芦るり華。実力はありながらもスタート事故禍でその『出世速度』が遅くなった一人だが、これで3期連続フライングなしと課題も克服。磨いてきたコーナーワークも発揮して、今回は当地初優出、優勝をも狙う。
 ドリーム戦には先に挙げた3人の他に魚谷香織今井美亜藤原菜希がエントリー。今井美亜も小芦同様にこれまで再三のフライングに泣いてきたが、前期、前々期とフライングを切ることなく乗り切った。センター戦などで見せるその攻撃力には定評があり、広い当地水面向きの選手だけに今大会での期待も大きい。魚谷は、前々期、出走回数がわずかに足りずA2級止まりだったが、勝率は6.49を残した。当地はV実績もあり、直近で4節中3節はしっかりと準優勝戦には駒を進めている。また、藤原も2022年に年間4V、昨年は年間3Vと爆発力を秘めている選手だ。
 迎え撃つ地元勢は8人の布陣。大将格はベテラン谷川里江でその攻撃力は健在。当地でも近況は5節中、2優出。中でも昨年8月の男女混合戦の準優勝戦で見せた4カドまくりは強烈だった。水野望美も前回の当地ヴィーナスシリーズで優出を果たすなど、存在感を示している。産休から実戦復帰した深見亜由美、地力をつけてきている松田真実樋江井舞、さらにベテラン笠野友紀恵も粘り強い走りで舟券に絡んでくる。
 他でもV戦線に加わってくる選手は多い。PGⅠレディースチャンピオンで4Vの実績を持つのは山川美由紀。山川と同じ香川支部の若手・山田理央も非凡な攻撃力を持つ。岡山支部から喜井つかさ藤原早菜長尾萌加の3人が出場。藤原早菜は来期初のA2級昇格も決めるなど、メキメキ力をつけているだけに要チェックだろう。
 お隣の静岡支部からは山下友貴豊田結深尾巴恵らが出場。特に豊田は当地2連続優出中と相性も抜群だ。さらに今年デビュー初優勝した92期の2人にも注目したい。大橋栄里佳は8月の尼崎で、西村歩も同8月の鳴門でともにデビュー23年目にして初めての美酒を味わっている。また、かつての地元で気合が入る永井聖美原田佑実に、安定感ある津田裕絵らもいて、熱く激しいバトルになることは間違いない。