個性際立つ江口晃生&深川真二
田中和也ら大阪トリオが果敢に挑戦
2025年後期がスタート。適用勝率で7点台を残した選手が4名もいてハイレベルな6日間開催だ。 実績ナンバーワンは江口晃生。19期連続で7点以上(2度の8点台もあり)をマークしており、過去には1998年チャレンジカップ(平和島)と2005年オーシャンカップ(桐生)でSG2冠を達成している。還暦を迎えても元気いっぱいで内寄りからの柔軟ハンドルは健在だ。 同じく内寄りからのレースが主戦場なのが深川真二。2017年ボートレースダービー(平和島)でSG初V。平和島では2020年のグランプリシリーズも優勝している。江口が進入回数のほとんどが2コース以内に対して深川真二は3コース戦も許容範囲としている。記憶に新しいレースでは、当地3月のGⅢ KIRIN CUPの優勝戦において、6号艇から前付けに動き3コースに潜入。トップショットを決めて冷静ハンドルで3着を確保した。江口ともどもボートレース界を代表する“内寄り専科”の走りは必見だ。 強烈な個性のベテラン勢に挑むのが田中和也、木下翔太、上田龍星の大阪トリオ。リーダー格の田中は自己ベストの7.43には届かなかったが、8優出3Vは十分に胸を張れる。出場メンバーでは一番のアベレージ(7.40)を残しており、堂々のV候補だ。 タイトルには届いていない木下だが、SGは3回、GⅠは14回の優出歴がある。ターン力がセールスポイントでコース不問の立ち回りが魅力的だ。 前期の上田は11月の地元住之江GⅠ高松宮記念でスリットオーバー。期始めだったこともあり、その後の着順メイクに苦戦した。それでも、それ以前は3期連続で7点勝率を残しており、GⅠファイナルも4度経験している。反撃に期待したい。 前期の松田大志郎は、前々期(7.70)から勝率を大きく落としてしまったが、それでも6.90を残すあたりはさすがのポテンシャル。これまでにSGボートレースクラシックには5度も出場しており、勢いに乗るとしっかりと優勝するノウハウを身につけている。今期に入り3連続優出、優勝戦での成績は2、1、2着と上昇カーブを描いている。 畑田汰一は、前期6.82を残し自己最高勝率をマーク。センスだけで走っていたが、エンジン出しやメンタル面の成長がプラス材料となっている。スピードを生かせる広大な蒲郡で躍動するか。 6月まではA2だった浜先真範だが、7月からは晴れてA1にカムバック。これまで6度のA1は全て6点台の勝率だったが、初の7点台(7.10)に乗せたところが頼もしい。 他にも中村尊や妹尾忠幸は、6月まではA1だったように実力は秘めている。エンジン抽選次第では一躍V戦線に躍り出るシーンも考えられる。 最後に愛知支部からは、前田聖文、仲道大輔、鈴木裕隆、齋藤和政、堀本翔太の5選手が参戦。前田は3期前に待望のA1昇格を果たし、すっかり定着した。いずれも6点台半ばをキープしており、地力が強化されていることを証明している。今シリーズは地元のエース格として受けて立つ。 仲道も全く同時期にA1へ昇格したが、直近2期はA2にあまんじている。それでも、随所に魅せるコーナー戦やチルトを工夫した調整はワクワクさせる。デビューの地でA1返り咲きの道筋を作りたい。 7月からはB1に陥落してしまった鈴木裕隆だが、勝率5.41なら悲観することはない。地元ではパフォーマンスを上げるタイプで思い切った握りマイは侮れない存在。齋藤和政、堀本翔太も地元水面での走りは軽視禁物だ。