前回の当地SGメモリアル優勝戦では篠崎元志と火の出るようなデッドヒートを繰り広げた。あれから6年。ボート界のスーパースターに上り詰めたが、まだ蒲郡で美酒を味わっていない。これまでを振り返ると、2011年のGⅠ56周年記念から16節走り、得点率トップ通過は4度もあるが、準優や優勝戦になるとダッシュ勢の強襲を喰らっている。とは言え、ジンクスを克服する姿が最も似合う男。V劇の主役は誰にも譲らない。
 ナイターSGは6冠の金字塔。誰もが認める夜王だが、その内容が素晴らしい。2017年のチャレンジカップ(下関)から昨秋の当地戦まで4年連続でナイターSGを優勝している。今年の上半期は不完全燃焼だったが、7月に入ってGⅡボートレース甲子園を優勝。上昇のきっかけはしっかりと掴んだ。2013年にSG初Vを飾ったメモリアルは3優出3優勝。大会史上初の4Vへ全力投球だ。
 昨年は7年振りにSGグランプリのファイナリストに残り、今年の序盤も勢いは継続。住之江周年Vを含むGⅠは4優出1優勝と好発進を決めた。ただ、SGは4連続で予選落ち。SGクラシックは転覆(帰郷)、SGグラチャンはフライングと空回りしている。本来は冷静な判断力と精度の高いコーナーワークが持ち味。平常心で走ることが出来れば3度目のSG戴冠も視野に入ってくるだろう。蒲郡との相性も悪くなく東海地区の代表として存在感を示す。
 昨年のSGグランプリ(平和島)は助演男優賞ものの活躍。今年はホームプールに帰って来る。そして、来年は住之江でSG開催がないだけに、何としても今年の年末には間に合わせたい。SGオーシャンカップ(芦屋)での賞典除外など、なかなかリズムに乗り切れていないが、どんな時でも身上の粘り腰で賞金を積み上げて来た。約39億円の生涯獲得賞金が示す通り、稼ぐノウハウは誰よりも熟知している。今節はフライング休み前の重要な位置付けだ。
 7年前のメモリアル(若松)で悲願のSGタイトルをゲット。常にビッグレースでは優勝候補にノミネートされるようになった。卓越されたエンジン出しと強スタートから繰り出す自在攻撃がセールスポイントだ。蒲郡との相性は、デビュー僅か1年8か月での初VやGⅠ初優出、GⅠ52周年記念を制するなど、SGウイナーになるまでの方が良かった。近年は抽選運に見放されているのが原因だが、他場でのモーターの引き出し方を見る限り心配はない。
 開催レース場の推薦枠でエントリー。昨秋の当地SGチャレンジカップを始め、SGグランプリ(平和島)、直前のSGオーシャンカップ(芦屋)ではファイナリストに名を連ねた。また、6月の66周年記念では蒲郡のGⅠを初制覇。これらの活躍が認められてドリームメンバーに選出された。当地はデビュー2走目に水神祭を挙げ、11年前のメモリアルではSG初出場初優出を果たすなど思い出も多い。「地元のSGを勝ちたい」とVだけがターゲットだ。
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