スタート展示の時より向かい風が弱まり、それぞれのスタート力が試されるコンディション。3コースの海野ゆかりがコンマ19のトップショットを決めたが、内の2艇に伸び返されて万事休す。「準優に入ったら全然出ていませんでしたね」とレースを作ったが、足の差に肩を落としていた。
 インから先マイした池田浩美の内懐には、2コースの三浦永理と5コースから西橋奈未が同時に差し込んだが、スピードを持ってまくり差した西橋が2マークを先取りした。「夜の方が調整は分かります」と万全の状態で臨めたことを勝因に挙げた。
 3着の三浦は「全然合っていませんでした。合っていたら(自分が)前にいたと思う」と仕上がりの差が明暗を分けた。
 折り合いのついた3対3。4カドからコンマ12のトップスタートを決めた遠藤エミが内へ締め込み主導権を握った。「前半は全然合ってなかったけど、後半は行き足から伸びが良かったですね」と会心のレースに笑みがこぼれた。
 2着争いは、マーク位置の渡辺千草や大外の鎌倉涼に展開が向くかと思われたが、3コースの細川裕子が(入れ)替わり全速で差し場をカット。その隙に谷川里江がインから残して地元両者で優出争い。細川がスピードターンで谷川に迫ろうとしたが、むしろ谷川に引き離されていた。「レースミス。出足型で悪くはないけど、夜になると少し合ってないですね」と反省点を挙げていた。
 宇野弥生の勝因はスタート。ここ一番で最大のセールスポイントをアピールした。「スタート展示がコンマ01のフライング。その時よりは遅いと感じたので、そのまま行きました」と度胸の踏み込みだったことを強調した。これに対してインの倉持莉々は「早く起こしてしまい失敗。スタートを放ってしまいました」とポツリ。「ちょっと調整面も行方不明になっています」と実戦足の良さも陰を潜めていた。
 2着の高田ひかるは、3カドに引っ張ってまくる気満々だったが、2コースがまくって行き差し場が開いた。「ずっと伸びが良かったけど、合った時は回り足もいいですね」と準優は調整がバッチリ合っていたことが、2着を守ることが出来た要因だ。
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